修論(中間発表)

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Transcript 修論(中間発表)

SPIDARを用いた
体験型学習支援システム
8101621
原田研究室 鈴木 亮
はじめに
科学技術の発展
VR技術は様々な分野で用いられるようになってきた
建築、医療、娯楽、芸術、教育など
本研究の目的
教育の分野に注目
直接現象の見えにくく、数式だけでは把握しにくい現象
体験する機会が少なく現象のイメージを掴みにくい
SPIDARを用いて視覚情報と力覚情報で提示
① 体験を通してイメージを持たせる
② 体験を通して興味を持たせる
システム構成
電磁気学教育システムの試作
電場の提示
ポインタを+1[C]の電荷と仮定
電場の様子を力の向きと大きさで提示
コンデンサ極板間の電場提示
ポインタに与える力

F ( x, y, z)  (0, Vd ,0)
d:極板間隔 [m]
V:直流電源の電圧 [V]
ポインタに与える力

F ( x, y, z)  (0, V0 sind 2ft ,0)
d :極板間隔 [m]
V0 :交流電圧の振幅 [V]
f :周波数[Hz]
t :時間[sec]
ポインタに与える力

F ( x, y, z)  (0, Vr d ,0)
d :極板間隔 [m]
V :直流電源の電圧 [V]
r :誘電率[V/N・m]
電荷分布と電場の提示
円柱上分布
半径 a [m]の円柱表面に電荷が分布しているとき
の電場の大きさ
 0 r /(2 0 ), 0  r  a
E (r )   2
 0 a /(2 0 r ), r  a
電場の単位方向ベクトル

d ( x, y, z)  1r ( x,0, z)
ポインタに与える力のベクトル


F(x, y, z)  K・E(r)・d (x, y, z)
※球状分布、同心球殻上に分布したシステムも同様の方法
磁場の提示
ポインタを+1[Wb]の磁極と仮定
磁場の様子を力の向きと大きさで提示
直線電流の周りの磁場提示
ビオ・サバールの法則より
I
磁場の大きさ H (r ) 
2r
磁場の単位方向ベクトル

d ( x, y, z)  1r (z,0, x)
ポインタに与える力


F(x, y, z)  K・H (r)・d (x, y, z)
電磁力の提示
フレミングの左手の法則
左ポインタ:電流の制御用
右ポインタ:電磁力の提示
左ポインタの速度ベクトル
∥
電流
I  vLZ
左ポインタは力覚なし
右ポインタに与える力(電磁力)

F( x, y, z)  K・Bl(I , 0, 0)
平行2電流間にはたらく力
左ポインタ:電流の制御用
右ポインタ:電磁力の提示
直線電流と円電流間にはたらく力
大学入試問題からの引用
その他
磁場中で回転する円盤
磁場中で導体円盤を回転させたとき、
円盤中の荷電粒子に働く力と誘導起電力の大きさを提示
円盤中の荷電粒子はローレンツ力
により回転を妨げる方向にはたらく

F ( x, y, z)  K・ vx , 0,  vz 
誘導起電力の大きさは
電球の明るさの対応させる
誘導電流の向きを矢印で表示
算数・数学教育システムの試作
様々な立体・立体の切り口の提示
各立体の提示
円錐
正四面体
六角柱
立体の切り口の提示
任意の3点を選び、その3点で決定される切り口を提示
立方体の切り口の提示
立方体の辺上の3点を選択
(1つの辺に2点までしか選べない)
最初の点を基準とするベクトル
法線ベクトルを計算
切り口の平面の方程式が決定
切り口平面と辺との交点を結ぶ
切り口面を表示
理科教育システムの試作
体験しにくい現象の提示
風の提示
海岸地方での一日の風の吹き方の変化を提示
風の方向・大きさを力の方向・大きさで提示
海風・陸風・凪が短時間に体験できる
直線的な川の流水の提示
直線的な川の流速分布を提示
流速の方向・大きさを力の方向・大きさで提示
川の中に入らずに流速分布を体験できる
まとめと今後の課題
まとめ
電磁気学、算数・数学、理科を対象にしたシステム
を構築した
電磁気学教育システムについて
高等学校教諭 片岡健次郎氏に評価
電場、磁場を視覚・力覚を用いて提示することはイ
メージを持つ上で有効であると言える
 リアリティには欠けてしまうが電気力線、磁力線を
表示し、場による力を明白に提示した方がよい
 個々のシステム毎の改善点の指摘

指導者の立場から有効なシステム
今後の課題
片岡氏の評価を基により効果的なシステムへの改
善
 学習者の立場から本システムを通して興味を持つこ
とができるかの検証
 汎用性を高める

体験型学習支援システムとしての
実用化を志したい