日本の学校教育 い ま -小学校の現在-

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Transcript 日本の学校教育 い ま -小学校の現在-

日本の学校教育
い
ま
小学校の現在
補足説明資料
日本の学校系統図
就学前教育
初等教育
中等 教育
小学部
幼稚部
中学部
高等教育
専攻科
盲学校・聾学校・養護学校
高等部
高等専 門学校
専攻科
各種 学校
専修学校 一般教育
専修学校高等課程
幼稚園
小学校
中学校
専攻科
定時制過程
通信制過程
出所:文部科学省ホー
ムページ「学校制度」
『学校教育』より抜粋
専攻科
専修学校専門課程
高等学校
定時制
通信制
専攻科
通信制過程
中等教育学校
(前期過程)
専攻科
短期大学
大学
大学院
専攻科
(後期過程)
通信制過程
1
3
4
5
6
2
7
3
8
4
9
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
10
15
11
16
12
17
13
18
14
19
15
20
16
21
17
22
18
23
学
齢
24 年
齢
2
日本の学校数・在学者数・教員数
(2003年5月現在 通信制を除く)
学校数
区分
国公立
在学者数
私立
国公立
教員数
私立
国公立
私立
幼
稚
園
5,785
8,389
367,854
1,392,640
26,151
82,671
小
学
校
23,454
179
7,158,847
68,063
410,526
3,364
中
学
校
10,434
700
3,515,591
232,728
239,472
12,578
校
4,132
1,318
2,694,669
1,115,158
198,212
60,325
中等教育学校
7
9
1,974
2,762
164
218
盲・聾・養護学校
980
15
95,643
830
60,836
258
高等専門学校
60
3
55,624
2,251
4,309
165
大学・短期大学
238
989
765,381
2,288,661
73,837
95,852
専修・各種学校
322
5,072
44,266
931,408
3,495
48,005
6,034,501 1,017,002
303,436
高
等
学
計
45,412
16,674 14,699,849
注 :中等教育学校は中高一貫教育の一形態。中高一貫校ともいう。
出所:文部科学省ホームページ「学校制度」『学校教育』の統計資料を基に作成
3
学校運営体制(校務分掌)
学校評議員
校 長
PTA
同窓会
機
能
組
織
教 頭
出所:JICA,2003,『日本の教
育経験 -途上国の教育開発
を考える-』 P61より抜粋
校務運営委員会
(校長、教頭、主任)
入学式委員会
卒業式委員会
予算委員会
職員会議
学年等主任会
主任
渉外部
連
絡
網
の
整
備
交
通
安
全
の
指
導
学
校
給
食
の
指
導
)
環
境
衛
生
及
び
美
化
の
管
理
保
健
指
導
・
健
康
診
断
生活指導部
課
外
活
動
の
指
導
全
校
集
会
・
ク
ラ
ブ
活
動
の
計
画
・
指
導
児
童
会
活
動
の
運
営
・
指
導
校
内
生
活
指
導
計
画
・
指
導
研究・研修部
研
究
発
表
授
業
研
究
の
実
施
教
科
・
領
域
外
研
修
の
実
施
教務部
学
校
行
事
の
策
定
・
管
理
教
育
評
価
学
籍
管
理
学教教
年育育
・ 計課
学画程
級
の
年
経
編
・
営
成
月
案
・
・
作
届
週
成
出
の
作
成
)
事
務
文
書
・
予
算
管
理
等
保健安全部
(
施
設
・
備
品
の
管
理
(
活
動
組
織
教同P
職窓T
員会A
互
助
会
庶務部
4
主任の職務
学校における教育計画(年間計画、学期
教務主任
間・月間計画)の作成など
校内における生徒指導のみならず、校外
生徒指導
における活動、問題行動、教育相談、児童
主任
会、清掃・美化、安全指導、クラブ活動など
学校教育目標を受けて学年経営計画の策
学年主任
定、実施、評価など
学校保健安全計画の作成、校内保健組織
保健主任
活動や児童保健委員会の指導など
出所:JICA,2003,『日本の教育経験 -途上国の教育開発を考える-』
P61より抜粋
5
学校保健の仕組み
保
健
教
育
保健学習
保健指導
学
校
保
健
心身の管理
対人管理
生活の管理
保
健
管
理
対物管理
学校環境
の管理
組織活動
○体育科の保健領域、保育体育科の「保健分野」「科目保健」
○関連教科における健康・安全及び食に関する学習
○「総合的な学習の時間」における健康・安全及び食に関する学習
○学級活動・ホームルーム活動における保健指導
○学校行事等における保健指導
○児童会活動・生徒会活動、クラブ活動等における保健指導
○保健室や学級における個別指導
○日常の学校生活における指導
○健康観察
○健康診断(保健調査)
○健康相談
○要観察者の継続観察・指導
○伝染病予防
○応急処置(応急手当等)
○健康生活の実態状況の把握及び規正
○学校生活の管理
・健康に適した日課表・時間割の編成
・休憩時間中の遊びや運動
・学校生活の情緒的雰囲気
○学校環境の衛生的管理
・学校環境衛生検査(定期、日常)
○学校環境の美化等情操面への配慮
○教職員の組織、協力体制の確立
○家庭との連携
○地域の関係機関・団体との連携及び学校間の連携
○学校保健委員会
出所:文部科学省ホームページ, 「健康教育(学校保健・学校給食)」『我が国の教育経験について』より抜粋
6
小学校の授業時数
区分
国語
社会
図画
算数 理科 生活 音楽
家庭
工作
体育
道徳
特別
活動
総合的
な学習
の時間
総授
業時
数
第1
272
学年
-
114
-
102
68
68
-
90
34
34
-
782
第2
280
学年
-
155
-
105
70
70
-
90
35
35
-
840
第3
235
学年
70
150
70
-
60
60
-
90
35
35
105
910
第4
235
学年
85
150
90
-
60
60
-
90
35
35
105
945
第5
180
学年
90
150
95
-
50
50
60
90
35
35
110
945
第6
175 100 150
学年
95
-
50
50
55
90
35
35
110
945
出所:JICA,2003,『日本の教育経験 -途上国の教育開発を考える-』
P109より抜粋
7
時間割(例)
月
火
水
木
金
職員朝礼
朝読書
健康観察
朝の会
1校時
職員朝礼
朝読書
健康観察
朝の会
1校時
職員朝礼
朝読書
健康観察
朝の会
1校時
職員朝礼
朝読書
健康観察
朝の会
1校時
朝会
健康観察
朝の会
1校時
2校時
2校時
2校時
2校時
2校時
中間休み
中間休み
中間休み
中間休み
中間休み
3校時
3校時
3校時
3校時
3校時
4校時
給食
歯みがき
昼休み
清掃
準備
自習
4校時
給食
歯みがき
昼休み
13:30
4校時
給食
歯みがき
昼休み
清掃
準備
自習
4校時
給食
歯みがき
昼休み
清掃
準備
自習
4校時
給食
歯みがき
昼休み
清掃
準備
自習
13:45
5校時
5校時
5校時
5校時
14:30
6校時
6校時
14:15 クラブ・委員会
終わりの会
6校時
15:15
終わりの会
終わりの会
15:00 自由時間
15:30
自由時間
自由時間
16:20
下校
下校
8:30
8:50
10:20
10:40
12:10
12:55
13:15
5校時
14:00 終わりの会
終わりの会
自由時間
部活動
下校
下校
出所:上鳥羽小学校の時間割に基づき作成。なお、1~6校時には各教科目が挿入される。
下校
8
教科書が使用されるまで
1年目
著作・編集
2年目
検定
(文部科学大臣)
採択
(公立:教育委員会
国立・私立:校長)
製造
供給
(教科書発行者)
使用
(児童・生徒)
3年目
4年目
(教科書発行者)
(教科書供給業者)
出所:JICA,2003,ビデオ『日本の教育経験 -途上国の教育開発を考える-』に基づき作成
9
授業
3者に緊張関係がある状態=よい授業
教員
子ども
教材
出所:JICA,2003,『日本の教育経験 -途上国の教育開発を考える-』
P164より抜粋・加筆
10
授業展開の流れ(例)
次
時
の
予
告
学
習
内
容
や
方
法
の
ま
と
め
発
表
を
基
に
し
た
討
議
解
決
方
表法
現や
す考
るえ
た
こ
と
を
方
法
を
考
え
、
解
決
す
る
予
想
や
仮
説
を
立
て
る
出所:JICA,2003,『日本の教育経験 -途上国の教育開発を考える-』
課
題
を
討
議
す
る
学
習
課
題
を
提
示
す
る
前
時レ
のデ
学ィ
習ネ
のス
つの
ま把
ず握
き
P139より一部抜粋
11
板書計画
新
し
い
課
題
発
表
の
論
点
ほ発
し表
いで
と注
こ目
ろし
て
聞
い
て
本
時
の
発
表
グ
ル
ー
プ
名
2
発
表
の
論
点
ほ発
し表
いで
と注
こ目
ろし
て
聞
い
て
本
時
の
発
表
グ
ル
ー
プ
名
1
出所:JICA,2003,『日本の教育経験 -途上国の教育開発を考える-』
教
材
名
日
時
・
時
限
P144より抜粋
12
学習形態の種類と特質
名
称
個別学習
一斉学習
小集団学習
形
態
一人一人の児童がその
特性や必要に応じて独自
に学習を進めていくように
指導する形態
一人の教員が、児童全体に
同じ内容を一つの方法で同
時に教える形態
2人以上数人の児童を1グ
ループとして、各グループ別に
共同で学習させていく形態
長
所
児童の個々の反応、個人
差に対応ができる。
教員と児童の人格的な接
触ができる。
全員に早く共通の情報が伝
えられるため、共通の学力
を得やすい。
異なった経験・情報から集
団思考できる。
積極的に発言しやすく集団思
考ができる。
メンバー間相互作用により人
格形成ができる。
困難な課題に取り組む積極性
が向上する。
短
所
詰め込み、押し付け、言語
共通の学力を与えにくい。 のみの伝達の指導になりや
費用と教員の労力がかか すい。
る。
個人差に対応しにくい。
取り残される児童が出る。
優れた児童に依存しがちにな
る。
規律が低いと非効率的な学習
になる。
出所:JICA,2003,『日本の教育経験 -途上国の教育開発を考える-』
P137より抜粋
13
指導方法の種類
方 法
特 徴
講義法
児童に教員が知識情報を口述で説明する方法。時間的に効率的
だが児童が受動的になりやすい。
討議法
問題の発見・解決のために話し合いや相談、討議により共同思考
する方法。
問答法
教員の発する問いに児童が答える形で学習を広げ深める指導方
法。児童からの問いを引き出す方法を重視する必要がある。児童
への過度の誘導の危険がある。
発表法
個別学習やグループ学習を通して得た感想や意見、調査結果など
を発表させる指導方法。
練習法
主として基礎・基本的な技能や要素の定着を図る練習(ドリル)を中
心とする指導方法
実験や観察などを実施し、児童の直接的かつ具体的な経験を基に
実験・観察法 指導する方法。
出所:JICA,2003,『日本の教育経験 -途上国の教育開発を考える-』
P138より抜粋
14
教室の種類(学習関係諸室)
普通教室
多目的教室
理科教室
音楽教室
図画工作教室
家庭教室
教室
特殊学級教室
特別教室
共通学習空間
生活科のための施設
特別活動室
教育相談室
放送室
図書室
教材・教具の作成・収納空間
視聴覚教室
コンピュータ教室
出所:文部科学省,2003,「小学校施設整備指針」を基に作成
15
小学校の理科教育の設備の基準
単元
生物
と
その
環境
植物
双眼鏡、剪定はさみ、植物胴乱、顕
微鏡、茎の構造模型、花の模型等
動物
飼育箱、定温器、顕微鏡等
動物の体
のつくりと
働き
単元
平面鏡等
月と星
地球儀、星座早見盤等
血液循環の模型、腕関節の模型、
解剖模型、骨格模型等
水の状
態変化
温度計、鉄製スタンド、アルコールランプ、
実験用保護メガネ等
光
平面鏡、光電池等
気象
百葉箱、気象観測セット等
電気
電流計、電圧計、簡易検流計、豆
電球、ニクロム線、電池、磁石セット、方
位磁針等
河川
地形模型等
地形・
地質
地形図、岩石・化石標本、地層模型
等
電磁気
汎用の器具
圧力
簡易真空容器、水準器等
熱
温度計、伝熱/対流実験器等
溶液
メスシリンダー、上皿天秤、温度計等
力
バネばかり、てこ、輪軸等
運動
ストップウォッチ、力学実験用おもり、空
気ポンプ等
燃焼
地球
と
宇宙
使用する理科設備
日光
磁石
物質
と
エネ
ル
ギー
使用する理科設備
鉄製スタンド、アルコールランプ、保護メガネ
長さ測定用具(巻尺)
教材提示器具
薬品廃液処理装置
教材作成用具(工具一式)
保管庫(器具保管庫、薬品戸棚)
映像資料(ビデオソフト、パソコンソフト)等
出所:JICA,2003,『日本の教育経験 -途上国の教
育開発を考える-』 P128より一部抜粋
16
特殊教育の現状
(2001年5月現在 義務教育段階)
学校
盲・聾・養
護学校
小学校
区分
学校数
学級数
盲学校
71
-
1,169
聾学校
107
-
3,499
養護学校
818
-
45,621
特殊学級
-
27,711
77,240
通級に
よる指導
-
-
29,565
-
-
157,094
計
児童生徒数
出所:文部科学省ホームページ, 「障害児への教育」『我が国の教育経験について』より一部抜粋
17
特別活動
望ましい集団活動を通して、心身の調和のとれた発達と個性の伸長を図るとともに、集団
の一員としての自覚を深め、協力してよりよい生活を築こうとする自主的、実践的な態度を
育てる。
目
標
(1)
(2)
(3)
(4)
(5)
①
内 ②
容 ③
④
望ましい集団活動の展開
心身の調和のとれた発達
個性の発見と理解
社会性の育成
自主的、実践的な態度の育成
学級活動
・学級や学校の生活の充実と向上に関すること。
・日常の生活や学習への適応及び健康や安全に関すること。
児童会活動
クラブ活動
学校行事
・儀礼的行事、学芸的行事、健康安全・体育的行事、遠足・集団宿泊的行事、
勤労生産・奉仕的行事
出所:文部省, 1999,「小学校学習指導要領解説
特別活動編」を基に作成
18
学校図書館図書標準
学級数
1
蔵書冊数
小学校
中学校
2,400
4,800
2
3,000
3~6
3,000+520×(学級数- 2)
4,800+640×(学級数- 2)
7~12
5,080+480×(学級数- 6)
7,360+560×(学級数- 6)
13~18
7,960+400×(学級数-12)
10,720+480×(学級数-12)
19~30
10,360+200×(学級数-18)
13,600+320×(学級数-18)
31~
12,760+120×(学級数-30)
17,440+160×(学級数-30)
出所:文部科学省,2003 「学校図書館図書標準より一部抜粋
19
道徳
学校の教育活動全体を通じて、道徳的な心情、判断力、実践意欲と態度などの道
徳性を養うこと。
(1)
人間尊重の精神と生命に対する畏敬の念を培う。
(2)
豊かな心をはぐくむ。
伝統的な文化を継承し、発展させ、更に個性豊かな文化の創造に努める人
目 (3)
間を育成する。
標
(4)
民主的な社会及び国家の形成発展に努める人間を育成する。
(5)
平和的な国際社会の実現に貢献できる人間を育成する。
(6)
未来を拓く主体性のある日本人を育成する。
(7)
道徳性を養う。
教師と児童が人間としてよりよい生き方を求め、共に考え、共に語り合い、その実
行に努めるための共通の課題。
<四つの視点>
内 ①
主として自分自身に関すること。
容
②
主として他の人とのかかわりに関すること。
③
主として自然や崇高なものとのかかわりに関すること。
④
主として集団や社会とのかかわりに関すること。
出所:文部省, 1999,小学校学習指導要領解説
道徳編」を基に作成
20
総合的な学習の時間
総合的な学習の時間においては、各学校は、地域や学校、児童の実態等に応じ
趣
旨 て、横断的・総合的な学習や児童の興味・関心等に基づく学習など創意工夫を
生かした教育活動を行うものとする。
(1)
ね
ら
い
学
習
活
動
(2)
自ら課題を見付け、自ら学び、自ら考え、主体的に判断し、よりよく問題を
解決する資質や能力を育てること。
学び方やものの考え方を身に付け、問題の解決や探究活動に主体的、創
造的に取り組む態度を育て、自己の生き方を考えることができるようにす
ること。
例えば国際理解、情報、環境、福祉・健康などの横断的・総合的な課題
②
児童の興味・関心に基づく課題
③
地域や学校の特色に応じた課題
などについて、学校の実態に応じた学習活動を行うものとする。
①
出所:文部省, 1999,「小学校学習指導要領解説
総則編」を基に作成
21
生活科
具体的な活動や体験を通して、自分と身近な人々、社会及び自然とのかかわ
目
標 りに関心をもち、自分自身や自分の生活について考えさせるとともに、その過
程において生活上必要な習慣や技能を身に付けさせ、自立への基礎を養う。
<基本的な視点>
(1)
自分と人や社会とのかかわり
(2)
自分と自然とのかかわり
(3)
自分自身
内 <具体的な視点>
容
①
健康で安全な生活
③
公共の意識とマナー
⑤
情報と交流
⑦
時間と季節
⑨
成長への喜び
②
④
⑥
⑧
⑩
身近な人々との接し方
生活と消費
身近な自然との触れ合い
遊びの工夫
基本的な生活習慣や生活技能
出所:文部省, 1999,「小学校学習指導要領解説
生活編」を基に作成
22
授業研究
“Plan-Do-See”のサイクルを繰り返して授業を洗練する
=授業研究の過程
教材研究(Plan)
(問題の同定、授業計画の策定)
授業研究(Do)
授業検討会(See)
(授業の実施・参観)
(授業の評価と反省)
出所:JICA,2003,『日本の教育経験 -途上国の教育開発を考える-』
P165より抜粋・一部修正
23
校内研修の長所
① 学校あるいは各教員の直面している切実な課
②
③
④
⑤
題に対して研究を深めることができる。
日々の教育実践と結びついた形で研究を進め
ることができる。
研究の成果を直ちに次の教育実践に活かしや
すい。
円滑な人間関係の中、共同で研究を深めること
ができる。
保護者や地域の人々との連携のもとでの研究
がしやすい。
出所:JICA,2003,『日本の教育経験 -途上国の教育開発を考える-』
P161より抜粋
24
教員にとっての研修の意義
① 教育者としての人格的資質向上を図る
② 高度な専門知識・技術の習得
③ 新しい指導法の習得
④ 教員相互のコミュニケーションと情報収集
⑤ 行政が提供する情報の収集
出所:JICA,2003,『日本の教育経験 -途上国の教育開発を考える-』
P158より抜粋
25
実施主体ごとの研修の種類
実施主体
国
研修の種類
教員のリーダーを養成するための研修
喫緊の課題に対応するための研修
都道府県、指定都市 教職経験年数に応じた研修
中核市教育委員会 職能に応じた研修
市町村教育委員会 市町村の実情に応じた研修
学校
各学校の教育目標の達成等
教員
自己啓発による自己研修
出所:JICA,2003,『日本の教育経験 -途上国の教育開発を考える-』
P159より一部抜粋
26
教職経験年数に応じた研修の概要
初任者研修
教職経験者研修会
(5年目研修、10年目研修、20年目研修等)
大学での養成段階と学校現場での実践をつなぐ重
要な時期に、教職への自覚を高め、自立した教育
活動を展開していく素地を作るため、組織的、計
画的な教職研修を実施する必要がある。こうした
認識のもと、実践的指導力と使命感を養うととも
に、幅広い知見を得させることを目的とする。
各教科などにおける指導の専門性を高めると
ともに、教育研究への取り組みを深め、教員
としての資質を高めることを目的とする。
実
施
形
態
①校内研修:週2日程度・年間60日以上。指導教
員が中心となり初任者に対する指導・助言を行う。
②校外研修:週1日程度・年間30日以上。教育セ
ンター等における講義、他校種参観、社会体験活
動等を行うほか、4泊5日程度の宿泊研修を行う。
〔例:10年目研修〕
在職期間が10年に達した教員に対し、人事考
課の評価を基にして3段階のコースに分け、学
習指導、生活指導等、教育公務員としての資
質向上を研修内容とし、学校外15日、学校内
15日の研修を実施する。
研
修
内
容
教員の職務の遂行に必要な事項
〔例〕教員としての心構え、基礎的素養、
学級経営、教科指導、道徳、特別活動、
生徒指導、保健指導と安全管理等
〔例〕教育者として必要な基本的事項
(職務等)、児童・生徒の指導に関する
研修(教科/生活/進路指導等)、
学校経営に関する研修、社会の進展
への対応(情報処理/環境教育)、
教育課程に関する研修(教育評価等)
目
的
出所:JICA,2003,『日本の教育経験 -途上国の教育開発を考える-』
P159より一部抜粋
27
職能に応じた力量形成項目と研修例
力量形成項目
職能に応じた研修内容
学校経営・管理能力
学校内外調整能力
マネジメント能力
学校経営と校長の役割、学校運営管理
上の諸問題、学校管理規則について、勤
務評定について、人事異動事務につい
て、経理関係について
教 頭
校内運営調整能力
学校運営の課題と教頭の職務、学校管
理運営上の諸問題、教員組合への対応、
学校事故とその対応、教育法規演習
各主任
教員のリーダーとして
の力量
教職員の指導
生徒指導推進者としての課題、教育相
談概論、教務主任の実務、教育法規の
見方・考え方、問題行動についての理解、
青少年の非行の現状と警察の対応
校 長
教員としての基礎能力
一般教員
学級運営能力
初任者研修や10年目研修等
(「教職経験年数に応じた研修の概要」参照)
出所:JICA,2003,『日本の教育経験 -途上国の教育開発を考える-』
P160より一部抜粋
28
教育行政機構・権限一覧
教育行政機構
権限
文部科学省
文部科学大臣
・指導、助言、援助
・調査、統計等の提出要求
・国庫補助
・学校設置基準 ・教科書検定 ・教育課程基準
・就学監督基準 ・教員免許授与等の監督
・省令、訓令、通達、告示
・国立大学・国立学校所轄 ・私立大学助成
・公私立大学の所轄及び設置認可
都道府県
教育委員会
・指導、助言、援助
・県費負担教職員任命
・調査、統計等の提出要求
・勤務評定計画
・教科書展示会
・就学義務免除の認可
・教員免許状授与
・学校管理規則準則
市町村
教育委員会
・学校管理
・教職員服務監督
・勤務評定実施
・教科書採択 ・教育計画基準設定・届出・承認
・教育計画作成 ・就学義務履行強制
・就学義務免除 ・学校管理規則
市町村立学校
・教育計画作成
・教育委員会への出席不良児童の通知
出所:JICA,2003,『日本の教育経験 -途上国の教育開発を考える-』
P48より抜粋
29
教育委員会組織
教育委員会
知事
(任命)
教育機関
(任命、指揮監督)
(総括、職員の監督)
委 員 長
委 員 委 員
委 員 委 員
教 育 長
事務局
教育次長
そ
の
他
の
教
育
機
関
博
図
物
書
館
館
県
立
学
校
出所:全国都道府県教育委員会
連合会ホームページより抜粋
教
育
事
務
所
福
文
利
化
課
課
生
涯
教
育
課
体
育
・
ス
ポ
ー
ツ
課
指
学
財
総
導
務
務
務
課
課
課
課
指導主事・事務職員・技術職員・その他の職員
30
授業設計の基本となる指導計画
指導計画の種類
主体者(立案
者)
各指導計画の内容
年間指導計画
教科ごと及び学年ごとの年間における 各地方教育委員
会
基本的な指導計画(各教科の指導要
領に基づき作成)
各学校
単元指導計画
年間指導計画を実施するにあたり、各
単元を細分化し、実際にその単元の
学習指導を展開できるように、学習活
動の区分に従って時間配分を行った
指導計画
各学年
各教員
本時の学習指導案
単元指導計画を実施するにあたり、本
時の学習指導を展開するための時間
配分、授業展開、板書計画等を考慮
に入れた綿密な指導計画
各教員
出所:JICA,2003,『日本の教育経験 -途上国の教育開発を考える-』
P134より抜粋
31
授業設計の構造化概念
指導計画の種類
年間指導計画
項目
内容
教科の目標
学校の各教科における子どもの能力育成のた
めの全体目標
学年の目標
教科目標達成のために教科ごとの各学年にお
ける能力育成目標
学年の内容
学年目標達成のため単元の集合として設定され
る学習内容
単元の目標
学年目標達成のための子どもの能力育成にか
かる本単元到達目標
単元の内容
単元目標を達成するために設定される単元時間
数内の学習目標
本時の目標
単元目標達成のために設定される本時での子
どもの学習目標
本時の内容
本時の目標を達成するために設定される本時の
学習内容
単元指導計画
本時の学習指導案
出所:JICA,2003,『日本の教育経験 -途上国の教育開発を考える-』
P134より抜粋・表示形式変更
32
学習指導案(フォーマット例)
単元:「
」
第○○時限目 計画案
1.
2.
3.
4.
5.
6.
7.
日時
学級
単元名
本時(第○○時限目)の目標
本時の展開案
学習活動
予想される児童の活動
教師の支援
・・・
・・・
・・・
板書計画
本時の評価
出所:JICA,2003,『日本の教育経験 -途上国の教育開発を考える-』
P143より一部抜粋
33
PTAの組織図(例)
総会
運営委員会
役員会
会計監査委員
学年委員会
地区委員会
専門委員会
学級委員会
教養委員会
厚生委員会
出所:JICA,2003,『日本の教育経験 -途上国の教育開発を考える-』
広報委員会
P63より一部抜粋
34
日本の教員像
聖職者たる教員像
労働者たる教員像
専門家たる教員像
出所:JICA,2003,『日本の教育経験 -途上国の教育開発を考える-』
P150の記述を基に作成
35
教職員免許の種類
中学校
(教科ごと
に区分)
高等学校
(教科ごと
に区分)
○ ○
○
○
○ ○ ○ ○
○ ○
○
○
○ ○ ○ ○
○ ○
○
×
○ ○ ○ ○
○
○
○ ○ ○ ×
幼
稚
園
普
通
免
許
状
専修免許状
(修士課程終了程度)
一種免許状
(大学卒業程度)
二種免許状
(短大卒業程度)
特別免許状
(有効期限5~10年)
臨時免許状
(有効期限3年)
×
小
学
校
教科
ごとの
免許状
○ ○
○
○
盲
学
校
聾
学
校
養護
学校
○ ○ ○
幼・小・中・高等学校の
いずれかの免許状が必要
養護
教諭
○
36
年間行事(例)
月
学期
4月
春休み
1学期
5月
学校行事など
保護者
月
学期
9月
2学期
保護者
始業式
10月
運動会
参加
始業式
11月
学習発表会(学芸会)
参加
身体検査
12月
保護者参観/懇談会
参加
入学式
家庭訪問
参加
参加
避難訓練
遠足
大そうじ、終業式
スポーツテスト
冬休み
1月
修学旅行
6月
保護者参観/懇談会
7月
大そうじ、終業式
参加
3学期
2月
始業式
マラソン大会
保護者参観/懇談会
3月
夏休み
8月
学校行事など
参加
大そうじ、終業式
臨海/林間学校
卒業式
参加
春休み
出所:JICA,2003,『日本の教育経験 -途上国の教育開発を考える-』
P61より抜粋・一部変更
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