ISTCパートナープロジェクト(1)
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Transcript ISTCパートナープロジェクト(1)
国際科学技術センターの活動について
International Science and Technology Center
国際科学技術センター(ISTC)
1
ISTCの概要
1.政府間協定に基づく国際機関
2.目的:旧ソ連研究者に平和目的の研究機会を提供し、旧ソ
連邦諸国の市場経済移行を支援。
3.設立:1994年3月発足
4.加盟国:
(支援側)日本、米国、EU、カナダ、韓国
(被支援側)ロシア、グルジア、アルメニア、ベラルーシ、
カザフスタン、キルギス、タジキスタン
5.事務局:職員約180名(うち日本担当4名)
ISTC の主な事業(1)
1.プロジェクト関連事業
– レギュラープロジェクトの実施
(各国政府主導によるプロジェクト実施)
• 各国政府によるロシアCIS研究所の優れた技術に対す
るFundingにより研究Projectを実施
– パートナープロジェクト
(パートナー出資によるプロジェクト実施)
• ISTCパートナーとして登録されている機関等によるロ
シアCIS研究所の優れた技術に対するFundingに基づ
く研究Projectの実施
ISTC の主な事業(2)
2.ロシア・CISの研究者に対する支援事業
– セミナー・Workshopの開催
– 技術データベースの作成
– 国際会議出席旅費の提供
– ビジネス研修事業
– 特許登録支援事業
ISTC活動の展開地点
5
ISTC仲介 研究プロジェクト
1.登録プロジェクト総数: 5,656件 (2008年8月現在)
2.予算化プロジェクト数: 2,623件 (日本政府:216件)
3.プロジェクト予算総額: 約786百万ドル
4.参加CIS科学者数:
約70,000人 (約980機関)
5.資金源:
米国
217.9百万ドル
(27.7%)
EU
223.3百万ドル
(28.4%)
日本
61.0百万ドル
(7.8%)
カナダ
27.2百万ドル
(3.5%)
韓国
3.5百万ドル
(0.4%)
パートナー
238.6百万ドル
(30.3%)
その他
14.5百万ドル
(1.9%)
ロシアCIS科学技術の特徴
1.ソ連時代から続く、高度な独創的な研究
2.特に航空宇宙、原子力、材料、ナノテク、バイオ、IT
等で優れた技術を有する
– 論文引用率からみたロシアのランク(Thomson
ReutersのWebサイトより引用)
• 物理学 6位(1~5位は、アメリカ、ドイツ、日本、フラン
ス、イギリス)(1997~2007年調査)
3.比較的安価な研究経費
研究者へのグラント提供
国別実績(2007年)
5%
3%
5%
Armenia
7%
2%
1%
Belarus
Georgia
Kazakhstan
Kyrgyzstan
Tajikistan
Russia
77%
Region
Armenia
Belarus
Georgia
Kazakhstan
Kyrgyz
Tajikistan
Russia
Total
Number of Amount of grant
Payments($)
People
1,008
2,012,825
550
1,158,038
872
1,963,218
1,685
2,814,655
495
911,517
267
575,216
15,039
30,187,571
19,916
39,623,042
8
民間企業によるパートナー
プロジェクトへの資金支援
(国別累積額US$)
12,000,000
10,000,000
8,000,000
6,000,000
US$
4,000,000
2,000,000
0
United States
Japan
European Union
Korea
9
ISTCのノウハウ
数多くの科学技術分野を‘in house’ でカバーしています
• 農業
Agriculture
• バイオテクノロジー、ライフサイエンス Biotechnology and Life Sciences
• 化学
Chemistry
• 環境
Environment
• 原子炉
Fission Reactors
• 核融合
Fusion
• 情報通信
Information and Communications
• 機械工学
Instrumentation
• 製造技術
Manufacturing Technology
• 材料
Materials
• 医療
Medicine
• 非原子力エネルギーNon-Nuclear Energy
• 物理
Physics
• 航空宇宙、輸送 Space, Aircraft and Surface Transportation
ISTC の技術支援分野 (2007)
S pa c e , A irc ra f t a nd
S urf a c e
T ra ns po rt a t io n
3%
A gric ult ure
P hys ic s
4%
16 %
O t he r B a s ic S c ie nc e s
1%
O t he r
1%
N o n- N uc le a r E ne rgy
1%
B io t e c hno lo gy a nd
Lif e S c ie nc e s
13 %
M e dic ine
5%
M a t e ria ls
8%
M a nuf a c t uring
F us io n F is s io n R e a c t o rs
7%
T e c hno lo gy
1%
5%
Ins t rum e nt a t io n Inf o rm a t io n a nd
C o m m unic a t io ns
3%
4%
C he m is t ry
10 %
E nv iro nm e nt
18 %
11
原子力エネルギー分野
原子力安全、原子力発電所運転の効率化
先進原子炉や先進核燃料サイクルのコンセ
プト
核物質計量管理
原子力発電所の廃止措置(デコミショニン
グ)
放射性廃棄物管理・輸送
核融合
原子力サイエンス
原子力の医療応用
12
航空分野
• 航空機の風洞実験に関して、
ユニークかつコストカットの点
からも優れた技術により、デ
ータの精密さが向上しました
A unique and cost-saving
technique for increasing
the accuracy of data
obtained during aircraft
wind tunnel testing
13
ナノテクノロジー
• 求められるサイズと特性を有
する高品質のナノクラスター
を継続的に生成する革新的な
技術を開発しています An
innovative new technique
for creating consistently
high-quality nanoclusters
of desired size and
properties
14
水素エネルギー技術開発に関する
サクセス ストーリー 1
メタノールを用いた160 W 規模の高温固体高分子膜形燃料電池をベー
スにした発電機モックアップの開発.
-Use approx. 3g methanol per minute at full
capacity
-Expected life time not less than 20,000 hours
-No need for reagent humidification
-Time of continuous operation - unlimited
水素エネルギー技術開発に関する
サクセス ストーリー 2
環境に優しい自動車用 Hydrogen Rich Gas Generator
Engine control system
- Up to 20% fuel saving and
CO2 emission reduction
- Meet EURO4 standard
without catalyst treatment of
exhaust gases
Gas Injectors
Syn-Gas Supply Line
Syn-Gas Generator
水素エネルギー技術開発に関する
サクセス ストーリー 3
Water Boiler Prototype
- Heat Power: 5 – 30 kW
-Hot water temperature: 40 – 90 °С
- Water flow rate: 11,3±1,0 liter/min
- Gas consumption: 0.5-3,0 m3/hour
- Efficiency : 94-96 %
新薬の開発に関するサクセス ストーリー4
(遺伝子工学/免疫生物学)
“Ronbetal”- 最初の国産薬 :
多発性硬化症を抑制
現在 – ロシアの代表的な神経科病院で
臨床試験中
同種の海外薬に比べて、40%安い価格
での製造・販売を期待
国際的に認められた新薬の前臨床試験基盤の整備
7 年間で$2,130,000のISTCプロジェ
クトの結果、ロシアの2つの施設が
国際的な認証を得た
SPF(Specific Pathogen Free)
実験動物の生産
前臨床試験実施適合施設(GLP)
における新薬の試験実施
(モスクワ地域 Pushchino)
産業資材(Industrial Materials)に
関するサクセス ストーリー5
鉱山の開抗時における掘削及び爆破のデータ収集・転送・処理の
ソフトウェア・ハードウェアの開発・実用化
HSS “Blast Maker” is a multi-facet
product involving software &
hardware to collect, transfer and
process data for drilling and
blasting operations at open pits. It
optimizes the drilling and blasting
and achieves best rock fracture.
Tests now being carried out in a
major mine in Brazil.
Commercialization underway.
ISTCは科学技術の国際協力に関する
優れたプログラムを提供します
レギュラープロジェクト
パートナープロジェクト
商業化支援プログラム
特許とIPR保護プログラム
能力開発プログラム
ワークショップとセミナー
VISA・トラベルサポート
通訳・訪問アレンジ
パートナー促進のプログラム
21
ISTCの優先分野
1.国民の健康、農業、バイオテクノロジー
-医学物理など
2.先進的な、原子力・核燃料サイクル・原子力安全関連技術
3.環境修復、気候変動緩和
-Clean Soil
-Clean Water
-Clean Air
4.再生可能で環境に優しいエネルギー
5.カウンターテロリズム、グローバルセキュリティーを支援する科学技
術
次なる優先分野: 高エネルギー物理
日本の科学技術政策の重点分野と
ISTCが目指すものはよく整合しています
ISTC programatic approach
- Advanced Nuclear Energy Technology
- Nuclear Fuel Cycle and Nuclear Safety
- High Energy Physics
- Environmental Remediation and
Climate Change Mitigation
- Renewable and Environmental Friendly
Energy Technologies (Non-nuclear
energy technologies)
- Bio-safety / Bio-security
- Public Health and Agriculture
- Counter Terrorism and Global Security
Japanese S&T priorities
Energy
Environmental
Sciences
Life Sciences
Nano technology
Social Infrastructure
Frontier
Information and Communications,
Manufacturing technology
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ISTCパートナープロジェクト(1)
1.パートナープロジェクト(PP)とは
ISTCパートナーとして登録されている機関(民間企
業様など)から、ロシア/CIS研究所に対する出資に
より、実施する研究プロジェクト
2.知的財産権の扱い
知的所有権については、パートナーと研究所の合意
により、その取扱いを決定
3.秘密保持
プロジェクトの情報は秘密保持
ISTCパートナープロジェクト(2)
PPのメリット
– ロシア、CIS諸国の科学技術情報を無料調査
– ロシア投資のリスク回避
• 事務局によるモスクワでのサポート、露政府の支援
• モニタリング、監査、給与・現金支払、機材調達
– 安価なプロジェクトコスト
• 人件費
社会保障、年金、所得税の支払は免除
(ISTCプロジェクト参加者の日当は、次ページ)
機材
輸入関税も免除
• 間接費
通常約30%、ISTCでは通常5%
• ISTC手数料5%
ISTCパートナープロジェクト(3)
コスト比較
企業とロシア研究所が直接契約した場合
人件費
統一社会
保障税
所
得
税
器材
手
数
料
相対コスト比較
関
税
旅そ
費の
他
間接費
ISTCが仲介したプロジェクトの
場合
ISTCパートナープロジェクト(4)
ISTCプロジェクト参加者の日当
プロジェクトでの役割
日当額
プロジェクト・マネージャー
$35 – 70
サイエンティフィック・リーダー
$30 – 50
サブマネージャー/グループリーダ
$30 – 45
上級エキスパート/リードエキスパート
$25 – 45
エキスパート(科学的人員)
$25 – 35
補助的人員
< $25
※但し、パートナーの同意により、引き上げる場合あり
日本のISTCパートナー(企業・団体)
<企業 64>
・アイシン精機㈱・アイタック㈱・旭化成㈱・味の素㈱・石川島播磨重工業㈱
・㈱イマオコーポレーション・㈱ウェルシィ・ウシオ電機㈱・応用地質㈱/機器事業センター
・大橋春日通商㈱・花王㈱・カイインダストリーズ㈱・㈱カネカ・川崎重工業㈱・川崎重工業株/技術研究所
・神戸天然物化学㈱・コマツ㈱・小松エレクトロニクス㈱・シャープ㈱・ジャトコ株式会社
・昭和電工㈱・スタンレーUK・住友商事㈱式会社ゼンワールド・双日㈱・双日㈱/モスクワ事務所
・双日㈱/ハバロフスク事務所・太陽誘電㈱・帝人㈱ロシア事務所・東亜ディーケーケー㈱・東京ガス㈱
・東京電力㈱・㈱東芝・豊田通商㈱・有限会社 ナノ炭素研究所・日産自動車㈱・㈱ニコン
・日本ガイシ㈱・㈱日本鋼管テクノサービス・日本製綱所㈱・日本メクトロン㈱
・特定非営利法人日本パテントリサーシアソシエイト・パナソニック(CIS)・浜松ホトニクス㈱
・㈱ハヤシバラ・インターナショナル、モスクワ事務所・萬邦通商㈱・日立化成工業㈱
・日立国際電気㈱・日立金属㈱・㈱日立製作所・㈱日立製作所/日立研究所・日立電線㈱
・㈱フジクラ・丸紅㈱・丸紅ユーティリティ・サービス㈱・三井造船㈱・三菱化学㈱
・三菱重工業㈱・三菱重工業㈱/先進技術研究センター・三菱電機㈱・明治製菓㈱
・㈱ユージェーティーラボ・横河電機㈱・Project Sophia & Consulting Co., Ltd
<公的機関 10>
・(独)宇宙航空研究開発機構(宇宙開発事業団)・岐阜県科学技術振興センター
・(財)航空宇宙技術振興財団・(独)産業技術総合研究所
・大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構・(財)2005年日本国際博覧会協会
・(独)日本原子力研究開発機構(日本原子力研究所、核燃料サイクル開発機構)
・(財)日本産業技術振興協会 ・(独)物質材料研究機構・(独)理化学研究所
(注)登録時の機関名
主要な外国のパートナー
・3M Company ・Astrium GmbH ・ バイエル
・ ボーイング・ Dupont de Nemours ・エクソンモービル
・ジェネラルエレクトリック ・ロッキードマーティンコーポレーション
・Procter and Gamble ・QinetiQ Ltd.
・ Royal Philips Electronics ・サムスン電子
・ Schlumberger Cambridge Research Center
・シェル ・Snecma Moteurs
・CERN ・UK Dept of Trade and Industry
・ロスアラモス国立研究所 ・マックスプランク協会
400を越える世界のISTCパートナー
日本関連(民間企業)
パートナープロジェクトの動向
• 実施中及び終了プロジェクト
47件
• プロジェクト関与企業・団体数 20機関
• プロジェクト出資額合計 470万ドル
年度別パートナプロジェクト件数
(非政府・年度別)
Japanese Partner Project
25
15
project number
10
5
year
2008
2007
2006
2005
2004
2003
2002
2001
2000
1999
0
1998
number
20
日本のパートナープロジェクトのトレンド
(非政府・年度別)
Japanese Partner Project
2008
2007
2006
2005
2004
2003
2002
2001
2000
1999
1998
$800,000
$700,000
$600,000
$500,000
$400,000
$300,000
$200,000
$100,000
$-
(パートナープロジェクト例)
Commercialization Initiative
侵入者や侵入物を自動検知する
高度な画像認識システムの研究・開発
テロリズムや犯罪などのリスクからインフラや個人を守るための画像認識処理
アルゴリズム及びシステムの研究・開発。本プロジェクトは、屋外環境下におけ
る日照変化、外乱光などの影響を抑制し、対象物体を高精度に検知する画像
認識システムの実現を目指す。
実施研究所;Russian State Scientific Center for Robotics and
Technical Cybernetic
パートナー;株式会社日立国際電気
Japanワークショップ(JWS)
• 日本で、CISの特定領域の研究者を招いて開催されるワ
ークショップ
• 日本企業にとって、CISの研究者と接点を持てる絶好の
機会
• 1997年以降,これまで45回、先端バイオテクノロジー、
加速器技術、先端ロボティクス等の分野で開催を重ねる
• 企業、大学等の要望を踏まえての実施テーマ調整も可能
ISTCの変革
グローバルな科学技術やセキュリティー問題へ
の貢献
受益国のプログラムへの貢献の拡大
マッチメーキング機能の強化
プロジェクト実施の一層の効率化
今後ともISTCを御活用ください
•
•
•
•
•
ロシア・CIS諸国の科学技術情報の提供
テクノロジー・マッチメーキング
特許支援
ビザ・サポート
各種公開技術セミナーの開催(今後、適時ご案内します)
連絡先; 国際科学技術センター http://www.istc.ru
行松 泰弘 [email protected]
高木 優 [email protected]