農業農村整備事業に係る新技術・新工法情報の講習会 CSモルタル工法

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CSモルタル工法

説明資料

水路補修改修工法研究会

説明項目 • 水路補修工事の特徴 • 水路に求められる利用者の要求性能 • CSモルタル工法の概要 ・使用材料 ・施工状況

水路補修工事の特徴 25年以上の施工経験から見えてきた水路補修 工事で特に考慮を必要とする事項 ・ 躯体コンクリートを乾燥させることが困難 ・ 被覆材の接着面が破断する要因 ・ コンクリートの漏水がなぜ止まりにくいか

コンクリートを乾燥させることが困難 水路は水を流すための構築物であるが、断水時には 水が集まりやすく、延長が長いことから雨や雪の対策 もとりにくい。 そのため、補修箇所のコンクリートを乾燥させることは 難しい作業となる。 生活排水など断水時でも 止めることが難しい水もある。 生活排水 対策 工程や品質を確保するためには 水の影響を受けにくい工法選択 が重要となる。

被覆材の接着面が破断する要因 被覆材の剥離の原因はいろいろあるが、入念な施工をしてもコンクリートや被覆材は 温度が高くなると膨張し、低くなると収縮する。 ・被覆材が直射日光により熱膨張し接着面を破断する ・躯体の動きを被覆材で拘束した場合、接着面が破断する 対策

応力範囲を狭くする、拘束しない

CSモルタル工法

コンクリートの漏水がなぜ止まりにくいか コンクリートには微細な 空隙がたくさん有り、 それらを全てふさがないと 水は止まらない 対策 CSクリアーで微細空隙を充填する

聞き取り調査による水路に求められる要求性能 1.水が漏らない事 水量が減ると困る。 土砂崩れ等の二次災害が発生すると困る。 田を干したいとき乾かないと困る。 2.流量が確保されている事 断面の小さくなる補修や段差のつく補修は困る。 水草などが付きにくい物が良い。 3.環境に負荷をかけない事 下流で水道施設等にも使用されている。 家畜や池の水として使用している。

4.周辺作業の妨げにならない事 水路内に入り水草や土砂を撤去するとき、滑ると 危ない。 あぜ草を焼くので燃えては困る。 作業用の機器が触れても壊れないだけの強度が 欲しい。 5.簡易に補修ができる事 短期間で応急処置ができないと困る。 6.景観への配慮 特に民家の近くなどでは景観にも配慮して欲しい。

CSモルタル工法 【概要図】

CSモルタル工法 【特 徴】 【コンクリートの表面含浸工法と無機被覆工法を組み合わせた工法】 ①躯体コンクリートの改質 (表面含浸工法) ・コンクリート改質剤(CSクリアー)の塗布 CSクリアーをコンクリート表面に塗布し浸透させることにより、下地コ ンクリートを緻密に改質する。 下地コンクリートの脆弱部を改質することにより、ポリマーモルタルの 性能を発揮させることができる。 ②表面被覆 (無機被覆工法) ・CSモルタルのコテ塗り 既設構造物の劣化部を、繊維入り薄塗り用ポリマーモルタルをコテ塗 りにより新設時の状態に復旧する工法。 コンクリートの欠損部を充填し、表面の厚みを薄くすることにより熱膨 張による剥離を防止する。 ③ポリマーモルタルの改善 (表面含浸工法) ・コンクリート改質剤(CSクリアー)の塗布 CSクリアーをCSモルタル硬化後塗布し、表層密度を改質する。

主材料 【CSクリアー】 CSクリアー製品概要 ・外 観 無色透明 ・比重 1.05

以上 ・ pH 11.3

以上 ・主成分 けい酸塩系 ・荷姿 20 ㎏ ポリ缶 水路の補修および改修において、表面を優れた材料で補修して も、劣化部を除去した後の下地が健全で強固でなければ長持ち しません。 CSクリアーは、水路補修および改修用の下地処理材として、ま た、表面保護材としてCS-21を基に開発された材料です。

CSクリアー 【商品別の反応経過】 浸液直後 浸液後 3日 浸液後 7日 浸液後 14日 セメントペーストから溶け出したカルシウム分が、CS-21と反応し結晶化する

安全性 【CS-21/CSクリアー】 水道施設への適合性 水道施設の技術的基準を定める省令(平成12年厚生省令第15号)[最新改正:水道施設の 技術的基準を定める省令の一部を改正する省令(平成16年1月26日厚生労働省令第5号)] 第1条第17号ハに規定する評価基準にすべて適合しています。 環境ホルモンの分析結果 環境庁水質保全局水質管理課(平成10年10月)の『外因性内分泌撹乱化学物質調査暫定マ ニュアル』及び、環境庁水質保全局水質管理課(平成12年12月)の『要調査項目等調査マ ニュアル』内の31項目についてすべて定量下限値以下で検出されませんでした。

主材料 【CSモルタル】 CSモルタルは、CSクリアーと併用する場合に相性が良い ポリマーモルタルとして開発 粉体型普通ポリマーセメントモルタル CSモルタル#100P 25kg 繊維で補強 されているため、ひび割れや剥離に対して十分な 抵抗性を発揮します。 現場で 水と練混ぜるだけ で、使用できます。 躯体コンクリートとの接着性に優れています。 粉体型速硬性ポリマーセメントモルタル CSモルタル#100PS 25kg CSモルタル#100Pの上記性能に加え、 短時間で実用強度が 得られます。 標準配合20℃環境下での試験結果 硬化時間60~90分、圧縮強さ:材齢5時間で 10.1 N/㎜2

その他 【補助材料】 止水セメント 主に、漏水しているひび割れ等の箇所に 止水材として使用 弾性シーリング材 主に、乾燥している目地部やひび割れの 補修に使用 水中エポキシパテ 主に、湿潤している目地部やひび割れの 補修に使用

CSモルタル工法 【施工手順写真】

高圧洗浄工 【使用機械】 高圧洗浄機 34.3Mpa(350kg/c㎡) 高圧洗浄機の仕様(例) メーカー:株式会社 シンショー 圧力Mpa:34.3Mpa(350kg/c㎡) 水 量:33L/min

高圧洗浄工 【施工状況】

高圧洗浄工 【施工面の対比】 高圧洗浄前 高圧洗浄後

CSモルタル工法 【施工面の対比】 施工前 施工後

CSモルタル工法 【施工手順】 ①CSクリアー塗布(1回目) ②散水養生(1回目) ③CSモルタルコテ塗り ・CSクリアーは、セメントの水和反 応を活性化し促進させる触媒的性 質を有した薬剤で、躯体表層部の 強度及び硬度がアップします。 ⑤散水養生(2回目) ・CSクリアーの特徴を速やか に引き出すため散水養生を行 います。 ・散水養生後、CSモルタルを所 定の配合で混練りし、コテを用 いて施工面に平滑に塗り付ける。 ④CSクリアー塗布(2回目) ・CSクリアーの特徴を速やかに引 き出すため散水養生を行います。 ・モルタル表面の水和反応を活性化 し緻密なモルタルを作る事によりあら ゆる劣化因子の進入を防ぎます。

目地部補修工 【施工部分の対比】 施工前 施工後

目地部補修工 【施工手順写真】 集塵機付きディスクサンダー Uカット状況 バックアップ 材充填状況 プライマー 塗布状況 エポソフトN 充填状況 施工完了

CSモルタル工法は 長年の補修工事の 経験により合理化された 完成度の高い工法です