通所事業レポート - 大阪市立大学 都市研究プラザ

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Transcript 通所事業レポート - 大阪市立大学 都市研究プラザ

更生施設 大淀寮
通所事業部・OB会事務局
2007.12.11
堀江 尚子
大淀寮OB会スタッフ
大阪市立大学都市研究プラザ特別研究員
大阪大学大学院博士後期課程
大淀寮は、
昭和51年2月1日設立 定員 140名
生活保護法38条による更生施設
更生施設は、身体上又は精神上の
理由により養護及び生活指導を必
要とする要保護者を入所させて、生
活扶助を行うことを目的とする施設
とする。
第38条 保護施設の種類
1.救護施設
2.更生施設
3.医療保護施設
4.授産施設
5.宿所提供施設
大淀寮
日課
●午前
6:30~7:30 起床・室内清掃
7:00~8:30 朝食
8:00~12:00 通院及び内職、
自由時間
●午後
12:00~13:00 昼食
12:30~17:00 通院及び内職、
クラブ活動
15:00~15:10 ラジオ体操
17:00~18:00 夕食
17:30~21:00 自由時間
21:00~
点呼、消灯、就寝
入浴
14:30~16:30 入浴(月、水、木、土)
17:30~20:30
大淀寮
行事・クラブ活動
行事
◆バス旅行
◆創立記念演芸大会
◆映画・美術鑑賞・観劇
◆農場体験
◆囲碁、将棋大会、観劇
◆釣り、餅つき、カラオケ大会
◆医療講演会、ビデオ上映会
◆年2回定期検診、鍼灸相談
クラブ活動
◆魚釣り
◆カラオケ
◆陶芸教室
◆歴史散策
大淀寮
沿革
◆大正15年2月25日 大阪市長柄宿泊所(定員440名)として創設。
◆昭和31年5月1日 長柄宿泊所(定員160名)と宿所提供施設長柄寮(定員220名)との併
存施設となる。
◆昭和51年2月1日 宿所提供施設長柄寮の2階部分に更生施設大淀寮を開設。社会福祉法
人大阪市民援護事業団が経営を受託する。
◆昭和54年10月1日 長柄寮が長柄宿泊所後に移転。一部分室として残る。
◆昭和57年12月19日 長柄寮分室を移転、建物全部が大淀寮の所管となる。
◆昭和59年4月1日 70名定員を140名定員に変更
◆平成6年6月1日 法人名称変更で「みおつくし福祉会大淀寮」となる。
◆平成6年6月21日 地域老人食事サービス事業を開始する。
◆平成10年10月1日 豊崎東地区ネットワーク委員会「喫茶ボランティア」事業を開始する。
◆平成11年12月1日 NPO法人「元気100倍ネット」と提携して、介護ヘルパー養成および就
労開発を行う。
大淀寮
施設の地域福祉へのサービス
<喫茶ボランティア・サービス>
毎週木曜日13:00~15:30
裏庭を開放して「喫茶ボランティア」
名目上は豊崎東ネットワーク主催
実質は運営費・人員とも大淀寮の提供

くつろぎ亭
一杯100円でコーヒー、紅茶、抹
茶、ジュースなどをお菓子付
きで提供
現役寮生・大淀寮OB・地域の
人々が利用
大淀寮
施設の地域福祉へのサービス
喫茶ボランティア・サービス
<2007年12月現在 営業スタッフ>
通所事業・OB会担当職員(非常勤)
2名
OB会スタッフ
1名
事務所職員(短時間非常勤職員)
1名
OB
1名
合計 5名
大淀寮
施設の地域福祉へのサービス
<配食サービス>
火~金の昼食を
地域の高齢者に配食
8~11食/日
大淀寮の厨房で作ったお弁当を
OBが自転車で配達
大淀寮
施設の地域福祉へのサービス
<配食サービス>

始まりは地域からの要請、寮としても地域貢献を考えていた

地域の窓口「豊崎東高齢者食事サービス委員会」


社会福祉協議会補助金確保のための事業としては4回/週以上の回数が必要
寮の業務に支障がない範囲として上限15食(寮の1割)までの取り決め

平成6年6月より 月~金、15食以内で近隣に昼食の配食サービスを開始
大淀寮
施設の地域福祉へのサービス
<配食サービス>

配食を受ける側は月・水あるいは
火・木の2日/週、配食を受け取る。

配達はOB2人が自転車で配達し
ている(1人/1日、曜日により分
担)。

1回/3ヶ月の会合(寮職員、地域、
ボランティア)で数量の見直しがな
される。
大淀寮

施設の地域福祉へのサービス
お弁当内容
おかず4皿、ご飯、汁
一食あたり
本人負担300円補助金200円
合計500円
(平成17年度までは
本人負担250円補助金150円
合計400円)

500×のべ配食数の合計金額が大
淀寮に支払われる
(しかし、・・・収入以上の材料
費)
<配食サービス>
大淀寮
施設の地域福祉へのサービス
その他 さまざま
<大淀寮ホームページ上の文章>
お仕事をご依頼ください
大淀寮では、内職から就職も
含めて、さまざまな仕事を
お受けしております。
是非一度、ご検討下さい
ますようお願いいたします。
地域からさまざまな
依頼がある
(有償・無償の両方)
地域への
貢献と協働
大淀寮
施設の地域福祉へのサービス
地域への貢献と協働その例




小学校の課外授業として、ソフトボールコーチ
(寮職員が実施)
通学路の見守り隊(OBが実施)
市営住宅のごみ置き場の清掃(4回/週、1回30
分)(OBが実施)
廃屋の撤去依頼(地域の家主より依頼)(大淀
寮職員と寮生が実施)
大淀寮
施設の地域福祉へのサービス
地域への貢献と協働その例 2007年9~10月

9月14日 <老人会の集いのボランティア>敬老の
日の行事として地域の老人会の集いに大淀寮職員が準備運営を担う(豊
崎東会館にて)

10月23日 <保育園児の芋ほり大会の手伝い>
K保育園から地域の敬老会の一グループ「寿老会」に芋堀依頼。畑は、阪急電車の地域
貢献のための無償貸与され敬老会が管理している。芋がこの3年不作のため、大淀寮へ
敬老会から応援依頼がある。大淀寮関係者の能勢の畑より芋をもらいうけ、畑に埋める作
業が芋ほり大会4日前になされ、当日子供たちが芋を掘り出しやすいように埋める。

10月25日 <アパートの荷物片付け>アパートオーナー
よりの依頼(病院ソーシャルワーカーより大淀寮のことを聞いた)。K病院でなくなった方が
使用していた荷物の処分。

10月30日 <プラタナスの剪定>N保育園より5年間放置した
プラタナスの枝を剪定依頼。
大淀寮
通所事業部
「保護施設通所事業」開始の経緯
以前より、大淀寮では退寮生に対し職員が個
別に地域生活定着事業を実施してきた。
平成14年4月1日より厚生労働省の通達
により
「保護施設通所事業の実施」対象
施設として、従来の救護施設に加え、
厚生施設も対象に加えられた。
準備期間を経て
成15年4月1日より大淀寮は事業を
開始する。
大淀寮

通所事業部
事業通達
「保護施設通所事業実施要綱」より
<目的> 保護施設通所事業は、原則として保護施設退所者を保護施設に通所させて
指導訓練等を実施して自立生活が遅れるよう支援するとともに、保護施設からの
退所の促進と受け入れのための有効活用をはかることを目的とする。
<事業の内容と期間>

「通所訓練」:施設への通所による生活指導・生活訓練等又は就労指導・職業訓練
等の実施

「訪問指導」:職員による居宅等への訪問による生活指導等の実施

事業の期間は1年以内である。ただし延長が有効と判断されたものについてさらに
1年期間延長をすることができる。
大淀寮
通所事業部
<人数と事業費>

生活保護受給者を対象として 通所事業対象人数は入寮定数の1/2(=70人)。
内、訪問:通所=8:2.通所訓練は5日/週、1日5~6時間。

保護施設事務費


平成15年度から18年度まで 通所訓練103,700円 訪問指導24,800円
平成19年度以降
通所訓練104,600円 に変更 訪問指導変更なし
表1 大淀寮 保護施設通所事業費推移
通所訓練事業費
訪問指導事業費
合計事業費 (単位円)
15年度
2,281,400
10,639,200
12,920,600
16年度
3,525,800
5,580,000
9,105,800
17年度
3,525,800
4,910,400
8,436,200
18年度
2,799,900
5,456,000
8,255,900
大淀寮





通所事業部
OB会
OB会
「保護施設通所事業の実施」通達の動向を捉え、大淀寮では平成13年度に事
業対象となる退寮生の会を準備。OB会として平成13年10月1日に発足。保護
施設通所事業の実施対象者はすべてOB会員である。
大淀寮退寮時にOB会についての説明がなされ、希望者は入会する。
2007年11月現在 OB会加入数
239名
18年度OB会 増加人数23人(新
規入会33人 死亡脱会10人)
OB会入会率25%(退所総数を母
数として)
「大淀寮「OB会」会則」
<目的>
①会員相互の交流・親睦をはかる活動
②いろいろな生活・健康相談などの活動
③会員相互が助け合っていける活動
④生きがい、健康のためにレクリェーショ
ンを企画・参加する活動
大淀寮
通所事業部
活動内容
スタッフ
3名(兼務1名含む)

主な活動は
「通所事業」の実施、
OB会会員に対するアフターケア、
地域関連業務


「通所事業」の対象者以外の
OB会員にも、必要と判断さ
れたなら通所訓練訪問指導
を実施している(この部分に
関しては施設の持ち出し)。
大淀寮

通所事業部
活動の現状①
2007年11月現在
<通所訓練>
事業登録該当者 4名
事業登録非該当者 5名
(配食サービス、
自転車管理、
玄関管理、
植栽園芸、
縫製作業、
喫茶厨房係、
喫茶接客係、
地域清掃)
「ふれあい亭」
ホール業務
中庭の植栽
大淀寮
通所事業部
活動の現状②
石鹸つめ作業
寮玄関前の自転車置き場
大淀寮
通所事業部
活動の現状③
<通所訓練>
墓場通りのゴミ箱のゴミ回収
~通所事業部職員創設訓練作業
特定OBに対する作業開拓
(地域の困りごと)
墓場通りのゴミが増え側道がごみで詰まる。
↓
一定間隔を空けてゴミ箱をガードレールに設置、
そのゴミの回収作業
(大淀寮の地域貢献 + 通所訓練作業獲得)
大淀寮
通所事業部
活動の現状④
2007年11月現在
<訪問指導>
事業登録該当者 34名
(北区22名 他区12名)
事業登録非該当者に関しては
平成18年度より人員不足により実施できていない。


北区及び周辺区は通所事業担当職員が自
転車もしくは徒歩で時間を見つけて訪問。
遠方の地区に対しては、訪問日を1~2日/
月に設定し、車にて訪問する。
<金銭管理>
事業登録該当者 7名
事業登録非該当者 6名
*OB会員に対して
挨拶状(暑中見舞い・年賀状)
の送付 2回/年、
住所変更できないOB宛郵便
の連絡・配達等、
入退院時手伝い(必要物品用
意・洗濯・買い物等)、
退院後フォロー(介護事業所
への紹介)、
生活相談、
喫茶コーナーの活用奨励、
葬送
OB会会員数
人数
250
230
210
190
170
150
130
110
90
zz
70
50
4
6
8 10 12 2
平成15年度
4
6
8
平成16年度
10 12
2
4
6
8
10 12
平成17年度
図1 OB会員数
2
4
6
8 10 12 2
平成18年度
4
6
8 10
平成19年度
月
通所事業人数
通所訓練
訪問指導
人数
60
50
40
30
20
10
0
4 6 8 10 12 2
平成15年度
月
4 6 8 10 12 2
平成16年度
4
6 8 10 12 2
平成17年度
4
6 8 10 12 2
平成18年度
図2 通所事業人数推移
4 6 8 10
平成19年度
完