下水処理と汚泥の緑農地利用(その2)

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Transcript 下水処理と汚泥の緑農地利用(その2)

BC5000
メソポタミアのウル、バビロン、ラガシュ等で下水道築造
BC3000
モヘンジョ・ダロ、カーリーバンガン等の都市に下水溝、水洗便所築造
BC2900~2700
メソポタミアの都市が発達し、下水道築造
BC2000
クレタ島の宮殿に腰掛式水洗便所がつくられ、配水管に接続される
1728頃
享保13 ベルサイユ宮殿に最初の水洗トイレを設置
1750
セーヌ川に流入する開きょ式下水道築造
1848
ロンドンで便所の下水道への接続を義務とする
1900
明治3
下水道法公布
3
1910年代
活性汚泥法を開発
1922
大正11
1930
昭和5
1934
東京三河島汚水処分工場運転開始 (処理方式は標準散
水ろ床法)
名古屋市堀留熱田処理場運転開始
(わが国初の散気式活性汚泥実用化)
9 岐阜市わが国初の分流式下水道事業に着手
1948
23 福井市で戦後初の公共下水道事業起工
1958
33 下水道法公布
1964
39 日本下水道協会設立
1966
41
1967
42 公害対策基本法公布施行
1970
45 水質汚濁防止法制定公布
流域下水道で初の処理場
猪名川流域基本法公布
日本では昭和30年代頃まで、し尿は農作物の肥料として施肥されていた。
このため、し尿は「宝」といった感があり、便所はくみ取式であったので下水道の発達
を遅らせる原因となった。
希釈処分
紀元前2500年ごろ、モヘンジョ・ダロ=下水設備を整えた古代都市
灌漑法
16~17世紀イギリス、田畑に散水して自然浄化=施肥として利用
普通沈殿法
1800年代終りイギリス、浮遊物だけを沈殿させて河川放水
接触ろ床法
1900年はじめイギリス、砂床に間歇散水してろ過して放水
散水ろ床法
1900年はじめイギリス、砂床に連続散水-循環させてろ過
活性汚泥法
1915年頃イギリスで確立された方法
資料⑦
●下水と微生物のかたまり(活性汚泥)を反応槽に入れ,エアレーションにより有機
物(汚濁物)を微生物的に分解・無機化して沈殿除去します。
●反応槽からの流出水は最終沈殿池に送られ,活性汚泥と処理水に沈殿分離され,
処理水を塩素で消毒してから放流する。
●分離した活性汚泥の一部は「種汚泥」として反応槽に返送され,再び処理に利用さ
れます。
●この方法は有機物除去には効果的だが,窒素やリンを十分除去できない。
下水の大きなゴミと小
石や砂を取り除く。
最終沈殿池の上澄み水に塩素消
毒をし、河川へ放流します。
下水を緩やかに流し
て、更に細かいゴミ
や浮遊物を沈殿させ
る。
通気を行い活性汚
泥を加え攪拌するこ
とで下水中の有機物
を分解、吸着させる。
活性汚泥を沈殿させる。
細菌:お互いが寄り集まってくっつくような物質を細胞の外に出して、活
性汚泥のフロック(細菌が凝集したもの)を作り、沈殿する。
フロックを作る細菌には、ズーグレア(Zoogloea)属、バチルス(Bucillus)
属、シュードモナス(Pseudomonas)属、フラボバクテリウム
(Flavobacterium)属など多くの種類がいます。
袋状の中に点々と見える
のが細菌。
分泌物質でくっつき合っ
て大きな塊となり、有機
物を吸収、吸着して分解
する。活性汚泥生物の中
核。
ズーグレア(Zoogloea)属
原生動物:フロックを食べてその量を減らして沈みやすくしたり,浮遊し
ている細菌を食べて処理水をきれいにする。
繊毛虫類のツリガネムシ(Vorticella)、エピスチルス(Epistylis) 、肉
質虫類のアルセラ(Arcella)、アメーバ(Amoeba)、鞭毛虫類のエントシ
フォン(Entosiphon)、など
ツリガネムシ
Vorticella)
(原生動物
繊毛虫類
しっぽのような柄で,フロックにくっ
つく。口のまわりのせん毛を動かして,
細菌を捕食
クマムシ (後生動物 緩歩類
Macrobiotus)
つめのある足でゆっくり動きます。
卵で増えます。
左から流入水、処理水、水道水の順
資料⑧
循環式硝化脱窒法(高度処理)
下水中の有機物と窒素の同時除去を目的としたシステムで、生物反応タンクの
前段は曝気せずに攪拌だけを行う嫌気タンク、後段は散気装置により曝気を行
う好気タンクで構成される。
●嫌気タンクでは、活性汚泥中に生息する脱窒細菌の働きにより、好気タンクか
ら循環される硝酸性窒素を、最初沈殿池流出水のBODを利用して窒素ガスに転
換・除去します。
●好気タンクでは、活性汚泥中に生息する硝化細菌の働きにより、最初沈殿池
流出水のアンモニア性窒素を硝酸性窒素に酸化するとともに、嫌気タンクで残存
する有機物を活性汚泥で分解し、その一部を最終沈殿池に送ります。
脱窒過程(Denitrification):
硝酸態窒素が嫌気条件下でガス状の化合物として大気中に
放出される現象。硝酸(NO3-)から分子状窒素(N2)までの完
全脱窒は細菌に限られた能力であり、亜硝酸(NO2-)、一酸
化窒素(NO)、亜酸化窒素(N2O)を経由する4段階の反応から
構成される。
硝化作用:
好気条件下で土壌中のNH4+が硝酸態窒素に酸化される過
程で主としてNitrosomonas属の細菌が関与している。
アンモニア態窒素
→
亜硝酸菌
(Nitorosomonasなど)
亜硝酸態窒素
→ 硝酸態窒素
硝酸菌
(Nitorobacterなど)
流 入 水
生物化学的酸素要求量
BOD
化学的酸素要求量
COD
全チッソ
T-N
全リン
T-P
放 流 水
170.0
0.3
110.0
5.5
30.0
2.9
4.60
0.03
(単位はmg/L)
岡山県児島湖流域浄化センター
全体計画
平成13年3月末実績
処理面積
18,800ha
4,600ha
処理人口
840,000 人
234,000 人
処理能力
630,000m3/日
118,100m3/日
1900億円
745億円
事業費
岡山市の水道使用料金
給水料金
(2か月あたり)
口径25ミリ以下
適用される水量
(立方メートル)
1~20
21~40
41~60
61~1
00
101~
30
136
148
170
195
1立方メートルあたりの
料金(円)
下水道使用料
(2か月あたり)
基本料
12m3まで
1,680円
従量使用料
水量(m3)
12超~20
20超~
40
40超~
100
100超~
400
400超~
1,000
1,000超~
2,000
2,000超~
1m3あたりの
金額
70円
140円
181円
232円
310円
358円
388円
基本料金 φ13mmの場合、1340円
岡山大学の水道使用料金