iSCSIでraidを実現できるか?

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Transcript iSCSIでraidを実現できるか?

iSCSIでraidを実現
中川和久
Raid
(Redundant Arrays of Independent (Inexpensive) Disks)


ハードディスクなどの記憶装置を複数台用いてアクセス
を分散させることにより高速・大容量で信頼性の高い
ディスク装置を実現するための技術
複数のHDDを結合して1台のHDDとして使うことでアク
セス速度を向上したりデータを多重化して耐障害性を向
上する技術
RAID 0(ストライピング)

データをブロック単位に分割し均等にデータ
を振り分け、複数のディスクにわたって同時
並行でデータを記録

データの読み書きを高速化しているが、ディ
スクが1台でも破損するとデータ全体が損な
われ、1台のディスクに記録するのと比べて
信頼性はむしろ低下するため、ストライピン
グはRAIDではないとする立場もある。
RAID 1(ミラーリング)

データを2台のディスクに同時に書き込む

一方のディスクが故障したときに、もう一
方のディスクに自動的に切り替わって
データが処理されるので、動作はそのま
ま継続する
 「高速化」という点では期待できないが
「耐障害性」はよくなる
RAID 0+1(ミラー化ストライピング)

RAID 0とRAID 1の組み合わせ

組み合わせを1つのアレイに構成すること
でRAID 1によるデータ二重化とRAID 0の
高速化を合わせて実現

高コスト、高信頼性、I/O性能の高い記憶装
置
RAID 5(パリティ付きストライピング)



データ
 ブロック単位に分割され、データ専用
の複数のディスクへ同時に書き込ま
れる
パリティ
 パリティ情報をブロックごとにHDD間
で分散して配置する
ランダムアクセス性能を高めた方式で耐
障害性を重視する場合に、もっともよく
用いられる
パソコン用RAIDシステムの3方式(1/3)

SCSI RAIDシステム
 RAIDが誕生したころワークステーションのストレージ・コン
トロールシステムの主流で、PCサーバでも用いられていた
 RAIDはまずSCSIベースのシステムとして誕生し、長い間
SCSI方法しか存在しなかった
パソコン用RAIDシステムの3方式(2/3)

ソフトウェアRAIDシステム
 ソフトウェアでコントロールするRAID
 通常のSCSIシステムで複数台のHDDをコントロールし、スト
ライピングやミラーリングをCPU制御で実現する
 CPUで分散処理を行うため、ボード上のコントローラ自体が
処理するSCSI RAIDシステムと比べてパフォーマンスは低く、
CPUの負荷も軽視できないが、数万円で入手可能な普通の
SCSIボードを利用できるため、初期投資が少なくてすむとい
うメリットがあった。
パソコン用RAIDシステムの3方式(3/3)

IDE RAIDシステム

IDE(Integrated Drive Electronics )
パソコンとハードディスクを接続する方式の一つ
現在のIDE規格(UltraATA)が当初のIDEと比べ、
 データ転送速度の向上
 ディスク容量の増加
 接続できるデバイス数の増加
など格段に進歩したことにより実現
現在市販されているIDE RAIDコントローラの多くはRAID0とRAID1を
サポートしており、信頼性の向上よりも、パフォーマンスを重視してス
トライピングとして利用されることが多い



iSCSI

iSCSIはクライアント/サーバ・モデル


SCSIコマンドを発行し、処理を要求する「イニシエー
タ」
その処理を行い、レスポンスを返す「ターゲット」
iSCSIとNASの違い(1/4)

NAS(Network Attached Storage)
 データ転送はTCP/IP
 メディアアクセスにはイーサネットやギガビットイーサネット
 リモートファイルサービスとしてはCIFS、NFSなどが利用できる
 CIFS(Common Internet File System)

Windowsのファイル共有サービスで利用されているプロトコルの
「SMB」を拡張し、Windows以外のOSやアプリケーションソフトでも利
用できるよう仕様を公開したもの
iSCSIとNASの違い(2/4)

NASストレージデバイス
 データへのアクセスはすべてファイルレベルで行う



NASデバイスでは通常組み込み型のOSを走らせてNASデバ
イスがマウント可能なネットワークデバイスの様に見える事を可
能にする
大抵のNASストレージデバイスは様々な異なるOSを持つサー
バーに対してファイルアクセスが出来る
NASデバイスは情報を受け取る間、ファイルI/Oアクセスをブ
ロックI/Oアクセスに変換し、且つ、情報を送り出す間もブロック
I/OアクセスをファイルI/Oアクセスに変換しなければならず、一
定の限界がある
iSCSIとNASの違い(3/4)

iSCSIストレージ
 ブロックレベルでのデータアクセスを提供


iSCSIデバイスはNASよりも高いデータ転送レートで動作
が可能
データベース、MS Exchange、Lotus Notes、銀行業務
等々の様なアプリケーションではブロックレベルでデータを
処理しているので、これらの分野ではiSCSIストレージが
最適
iSCSIとNASの違い(4/4)

NASストレージデバイスの略図

iSCSIストレージデバイスの略図
iSCSIでraidを実現(1/2)

株式会社サイバネテック
 iSCSIに対応したRAIDファイルサーバー「G15-i」
 iSCSI Target Softwareにより、RAID構造を持った大容量ボ
リュームを、Web管理画面上で仮想化/分割/マッピング/マ
スキング可能なほか、必要なボリュームをIPベースでネットワー
ク上のクライアントサーバに割り振れる
iSCSIでraidを実現(2/2)

アダプテックジャパン株式会社
 iSCSI接続に対応するシリアルATA RAIDストレージ「Adaptec
iSA1500 ストレージアレイ」