発表資料

Download Report

Transcript 発表資料

プロジェクト立案過程への
戦略的フレームワーク適用の
指導方法
1
情報学部情報科学科湯浦研究室 IS4年
7081-0088
南 徹
目次
研究の背景と目的
 達成方針

「プロジェクトマネジメント」の説明
 ロジックツリー


今までのロジックツリーの問題点と解決するフレームワーク
問題点の説明
 問題点を解決するフレームワーク

フレームワーク適用法の指導方法
 実験結果

①学生によるフレームワーク適用
②指導者による改善案の評価

結論と今後の展望
研究の背景と目的①

プロジェクト立案


背景となる企業戦略の確認
プロジェクトの目的と達成方針の立案
→プロジェクトを決定づける重要な作業

情報学部にはプロジェクト立案演習授業があるが、
成果物の出来にはばらつきが生じている。
プロジェクト立案演習での考察方法の
教育方法改善が必要。
3
研究の背景と目的②
フレームワーク

フレームワーク・・・物事を認知、整理するために体系化され
た思考の枠組み


適したタイミングで使えば、的確な考察を行うことができ、よりよい成
果物を作成することができる。
しかし、フレームワークを適確に使うのは難しい。

50種類以上存在しそれぞれ利用方法や利用するタイミングが異なる
学生がフレームワークを効果的に利用するための指導法の確立を目指す。
⇒フレームワーク適用法を作成し、成果物への影響を評価、考察する。
4
達成方針
「プロジェクトマネジメント」の説明
ISプログラム2年生向けの必修授業
 プロジェクト立案、プロジェクト計画の演習を3~4人程
度のグループで行う。
 演習の間に進捗状況の評価としてプレゼンが行われ
る。

構想発表(10月25日,11月1日)
 中間発表(12月6日,13日)
 最終発表(1月17,24日)


本研究ではプロジェクト立案(ロジックツリー)に注目
5
ロジックツリーの説明
背景
現在抱える問題点
目的
達成方針
背景を踏まえ、
何を達成させたいか
どのようにして
目的を達成するか
ノード
アーク
要素に当てはまる案を記入する
関連するノードを結ぶ線
市への来訪者が
減っている
浜松映画祭の
入場者増加
若者向けの
娯楽が少ない
大学構内に
まったり空間を
レッドカーペット
自主映画製作
6
今までのロジックツリーの問題点の説明
一つのノードに複数の要素を混在させている。
背景
先生、先輩と交流し
たい、ゼミの情報が
欲しい
目的
交流企画支援システム
を活用してもらう
達成方針
It’s classを拡張
JoyPortを利用
複数の背景が同じノードにある
ロジックツリーの利用方法を理解して
いない
↓
ロジックツリーの前に
整理するべき
食事会に参加してもら
う
学務情報システム
を拡張
大学祭でイベントの開
催
新しくサイトを設営
この問題を解決するために必要な考察
1.ロジックツリーと同様に対象を分割・整理できる
2.ロジックツリーはプロジェクトの内容を説明するためのもの
→内容に絞った視点で分類できるもの
3.学生に身近な表現を使って分類しているもの
↓
文章の構成要素である6W2H
6W2H
5F
AIDM
A
3C分析
アロー
ダイアグラム
フィッシュボーン・
チャート
ポジショニング
マップ
PEST分析
購買行動の
四要因
オズボーンの
チェックリスト
PDCAサイクル
マーケティングの
4C
8
バリューチェーン
問題点を解決するフレームワーク
6W2Hの適用法
背景
Why
なぜ
Whom
誰に
達成方針
目的
対象の状況 Why 誰のために?
なぜ
は?
何を達成させ
る?
どんな問題が Whom
ある?
誰に
どういう方法
で?
何を特徴に
して?
Who
誰が
Who
誰が
What
何を
What
何を
How
どうやって
How
どうやって
How Much
いくらで
How Much
いくらで
When
いつ
When
いつ
Where
どこで
9
Where
どこで
9
フレームワーク適用法の指導方法
全体の流れ
学生
構想発表を行う
①学生による
フレームワーク適用
中間発表で適用する
指導者
フレームワーク適用法を
作成する
フレームワーク適用法を
解説する
改善案を作成する
①
改善案を評価する
②指導者による改善案
②
評価する
10
フレームワーク適用法の指導方法
①学生によるフレームワーク適用
構想発表
中間発表(適用法指導後)
11
フレームワーク適用法の指導方法
②指導者による改善案の評価
12
フレームワーク適用法の指導方法
②指導者による改善案の評価
13
実験結果
①学生によるフレームワーク適用

ロジックツリーの項目数が増加したグループは19グループ中3
グループだった。
→学生がロジックツリーの強化に向かうことの
困難さがうかがわれる。

項目数が増加したグループのフレームワーク適用によって得ら
れる強化はそれぞれ異なった
Aグループ
Bグループ
Cグループ
基本情報の項目が増加し、
実際の運営を想定した細部の情報が
記入された
背景が細分化された
達成方針にターゲットの
特性に沿った項目の追加された
→フレームワーク適用法によって得られるロジックツリー強化に
多様性が見られる。
14
実験結果
②指導者による改善案の評価
ⅰ肯定的な回答
(1)改善案全体に対する意見
ターゲットを個別に分けそれぞれにたいして詳細に不満や解決案を提示し
ているところがかなり勉強になった。
 特にマーケティングの4Cは流れや表でわかりやすい形式になっていると
思った。

(2)改善案のフレームワーク適用法に関する意見

アンケートの結果4人中3人はフレームワークを理解し効果を実感したと回
答。
(3)興味があるフレームワークに関する意見
興味があるフレームワークとその理由
 AIDMA,ERRC 理由・・・心理や作戦に少し興味があるから
 5F 理由・・・業界の周りに目を向けることに興味があるから
⇒学生に一例ずつ改善案を示せば、
適用法やフレームワークが理解されるチャンスがある。
15
実験結果
②指導者による改善案の評価
ⅱ否定的な回答
(3)興味があるフレームワークに関する質問
気になるフレームワーク・・・なし
理由・・・何が気になるというより「こういうことを解決できるフレームワーク
はないのか」と考えているので選べと言われても困る。
フレームワークは必要に応じて利用するべきもの。
しかし、今回の適用法はフレームワークを利用することが目的化されていた。
このアンケートはそのことに対しての違和感から生まれたもの。
⇒ロジックツリーが変化したグループが少なかった理由の一つだと考えられる
16
結論と今後の展望

結論
・学生が自分でロジックツリーを改良したケースは少なかったが、適用さ
れたケースでは効果が明快かつ多様であった。
・指導者による改善案は1つの例の説明で理解し、フレームワークに関
心を持つ学生も存在し、例を用いて丁寧に教えれば理解させるチャンス
があることが分かった。

今後の展望
・指導者による改善案の適用によって理解することが出来た学生がいたので、
今後も続けていく。
・ 今回は6W2Hとマーケティングの4Cのみ
→今後は様々なフレームワークを使った適用法を考案、評価していきたい。
17
ご清聴ありがとうございました
18