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リンクパワーオフによる光ネットワークの省電力化
管理工学研究グループ A0771149 宿里 和正
1
2011年2月2日
目次
背景
研究目的
問題設定
提案手法
実験の概要・評価方法
実験結果
結論
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


2
2011年2月2日
背景
研究目的
問題設定
提案手法
実験の概要・評価方法
実験結果
結論

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




3
2011年2月2日
背景

近年、日本のインターネットのブロードバンド化が急速に進展
高速かつ安定
した通信
光ファイバ
光ケーブルを一般家庭に引き込みイ
ンターネットに接続するサービス
FTTH
(Fiber To The Home)
遠隔教育
今では
光ファイバーカバー率は94.1%
遠隔医療
※NTT東日本のデータから
4
2011年2月2日
背景
生活インフラ
電気
水道
ガス
加えて
光ネットワーク
今後もさらに多くの国民と新たなサービスが加わることにより
増え続ける需要に対応していく必要がある
インターネットにかかる電力も増加していく.
5
2011年2月2日
背景
100,000
1,000,000
100,000
国内年間総発電量
(2005年)
10,000
1,000
100
1,000
10
100
1
10
1
2000
6
10,000
2010
2020
西暦(年)
※独立行政法人 産業技術総合研究所から
0.1
2030
通信トラヒック(Tbps)
電子ルータ年間消費電力(億kWh)
国内のルータの消費電力は数年,年率40%で増加している
単純に情報量に比例して消費電力が増え続けるとすれば,2020年ごろには
ルーターの消費電力が国内の総発電量に近づくことになる
ルータの省電力化
が必要
2011年2月2日
背景
大Net
ネットワークを小区分にわける
小Net
小Net
OS
各区分に1 台の監視ステーション
を配置する
OS
小Net
監視ステーションは小区分のネット
ワークを把握し,必要とされるネット
ワーク機器(ここではルータ)を削減
する
OS
OS:監査ステーション
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2011年2月2日
背景
研究目的
問題設定
提案手法
実験の概要・評価方法
実験結果
結論

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




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2011年2月2日
研究目的
ルータの省電力化
ネットワークの省電力化
ルータの省電力化
使用リンクが最小になる組み合わせを計算,
使用しないルータの電源を落とすことで,
省電力化を図る手法を開発することが目的
:ノード
:リンク
:ルータ
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ルータを休止状態にする.
休止状態
2011年2月2日
研究目的
:ルータ
リンクを減らして省電力化を図る
5 ノードに対し8 本のリンク
リンク数を4 本減らし4 本のリンク
リンク1 本に対し対向の2 ルータ分を休止することが可能,
計8ルータ分の電力を削減可能
この場合では8ルータ分省電力化が行える
10
2011年2月2日
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背景
研究目的
問題設定
提案手法
実験の概要・評価方法
実験結果
結論
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2011年2月2日
問題設定
ネットワークにおいて各ノードに需要があり,各リンク
には通信量の制限がある
使用リンクが最小になる組み合わせを計算する
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2011年2月2日
問題設定・条件
流入量
=0.5
:送信点
流出量
=0.5
:受信点
流出量
=0.8
流入量
=0.8
①流量制約,入っていく量と出ていく量は同じ
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2011年2月2日
問題設定・条件
リンクの許容値を1と考えた場合
:0.4
:0.4
:0.4
1.2>許容値=1
ダメ
②合計トラヒック量が許容値をこえないようにする
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2011年2月2日
問題設定・条件
制約を満たしながら、送信点→受信点を全対間で考える.
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2011年2月2日
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
背景
研究目的
問題設定
提案手法
実験の概要・評価方法
実験結果
結論
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2011年2月2日
提案手法
従来手法ではヒューリスティックアルゴリズムを提案していた
本研究では整数計画による最適化を行う
問題の定式化を行い数理計画ソルバーで解く
使用リンク数を最小限にしながらネットワーク性能を維持す
るための制約条件を満たすネットワーク構成をする
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2011年2月2日
提案手法・定式化
min.
x ,
ij
i, j
使うリンクの数の合計
subject to

f ji   f ij
kl
j
kl
j
i  l, 
 qkl ,


   qkl , i  k ,  , k , l , i, (k  l )
0,

i

k
,
l


k: 送信点
l: 受信点
qkl :kからlへの通信
トラヒック量
Q: リンクの許容値
①流量制約
 f
k
kl
ij
l
 Qxij, i, j , (i  j )
②リンクの許容値を超えないための制約
f ij  0,
xij: ij間の枝を用いるかの
決定変数
fijkl: 点iから点jへ移動するk
からl宛の通信トラヒック量.
i, j , k , l , (i  j , k  l )
kl
③非負制約
xij  0,1,
18
i, j
④0の場合リンクを使用しない、1だった場合リンクを使用する
2011年2月2日
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背景
研究目的
問題設定
提案手法
実験の概要・評価方法
実験結果
結論
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2011年2月2日
実験概要・評価方法
定式化をもとに数理計画ソルバーCPLEX
を用いて計算する.
初期状態として14ノード21リンクとした場合のネットワークを考える.
リンクの削減率を求め従来実験と比較を行う.
20
2011年2月2日
実験概要・評価方法
数値の設定
ノード数14とする.
リンクの許容トラヒックは全リンク同じとし,
その値を1とする
各ノード間に発生する通信トラヒックの値を
0.005,0.010,0.015,0.020,0.025とする
各ノード間に発生する通信トラヒックの値を
0.005~0.025の間の一様乱数とする
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2011年2月2日
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背景
研究目的
問題設定
提案手法
実験の概要・評価方法
実験結果
結論
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2011年2月2日
実験結果
リンク数の変化
25
21
リンクの数
20
15
本実験
10
従来実験
5
0
0,005
0,01
0,015
0,02
0,025
通信トラヒック量 q
通信トラヒックの値を0.005~0.025の一様乱数で変化させた場合は15.2本
23
2011年2月2日
実験結果
リンク削減率の変化
35
リンクの削減率(%)
30
25
20
本実験
15
従来実験
10
5
0
0
0,005
0,01
0,015
0,02
0,025
0,03
通信トラヒック量 q
通信トラヒックの値を0.005~0.025の一様乱数で変化させた場合は28.4%
今回の実験では最大30%以上の電力の削減が可能で
あり十分な消費電力効果が得られたことがわかる.
24
2011年2月2日
実験結果
ルータをCisco GSR 1208とした場合
1リンクの切断により140Wの削減が可能である.
電力削減量の変化
1200
電力削減量(W)
1000
800
600
本実験
400
従来実験
200
0
0
0,005
0,01
0,015
0,02
0,025
0,03
通信トラヒック量 q
最大980Wの電力の削減が可能
25
2011年2月2日
実験結果
リンクの許容値が低い場合を検証
負荷に対するリンク削減率の変化
35
リンクの削減率(%)
30
25
リンク許容値=0.9
20
リンク許容値=0.8
リンク許容値=0.7
15
10
5
0
0
0,005
0,01
0,015
0,02
0,025
0,03
通信トラヒック量 q
リンクの削減率は低くなるが,最大30%の電力の削減が可能
26
2011年2月2日
実験結果
ノード数を変化させた場合の計算時間
CPLEXの計算時間は3600秒で打ち切ることにする
27
ノード数
時間(秒)
gap
5
0.02
10
6.25
(実験したノード数)14
36.8
20
3600
33.33%
30
3600
70.15%
2011年2月2日
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背景
研究目的
問題設定
提案手法
実験の概要・評価方法
実験結果
結論
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2011年2月2日
結論
不要なリンクを削減し,ルータの電源を落とすことでネット
ワークの省電力化を行った.
実験では,ネットワークの消費電力は最大30%以上削減
可能であることが確認できた.
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2011年2月2日
ご清聴ありがとうございました.
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2011年2月2日