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畜産近代化リース協会 平成24年度調査研究事業
酪農経営における飼料給与管理省力化技術の開発
【自動餌寄せ機の酪農経営における効果の検証】
1
自動餌寄せ機の酪農経営における効果
現状調査
実証試験
効果検証
自動餌寄せシステム
餌寄せ作業
自走・無人運転
フリーストール
攪拌混合餌寄せ
・作業量の削減
・残飼の削減
・サプリメント飼料効果
飼養牧場
サプリメント飼料供
給
・牛の健康増進
採食状況
酪農経営への
寄与
アニマルウェルフェア
2
実証牧場の概要
【給餌エリア平面図】
A群エリア
【全体平面図】
給餌通路
ミルキング
B群エリア
実証牧場
パーラー
A群エリア
通行エリア
飼養方式
フリーストール
搾乳方式
ミルキングパーラー
牛群検定事業
加入
飼料
TMR
A群用
経産牛頭数
60頭
ベット
群わけ
2群(A群、B群)
給餌
自走式ミキサー
給餌回数
2回/日
餌寄せ回数
5回/日
給餌通路
B群エリア
A群は35㎏/日以上の
泌乳牛で頭数36頭
3
作業時間の削減
人力餌寄せ作業
自動餌寄せ機
省力化
餌寄せ方法
人力スクレーパ
餌寄せ回数
5回/日
餌寄せ方法
スクリュー
オーガー(撹
拌混合)
餌寄せ回数
最大16回/日
走行速度
8.3m/分
運転方法
軌道走行
対象飼料
TMR
サプリメント
給与装置
駆動電源
DC24V
バッテリー
充電方式
自動充電
定時の餌寄せ作業の拘束より開放される
4
飼料形状の変化
自動餌寄せ
人力餌寄せ
(人力餌寄せと自動餌寄せ)
am8:00
am10:00
1回目
2回目
給飼直後
am6:00
am12:00
3回目
1回目
pm1:30
pm4:30残飼回収時
2回目
残飼73.3㎏
残飼
8.3㎏
4回目
5
残飼料の低減
同じ時刻の残飼量の違い
人力餌寄せ:残飼量73.3㎏
自動餌寄せ:残飼量8.3㎏
差
88%
(65㎏)
残飼量平均㎏(現物)
標準偏差
TMR給与量㎏(現物)
残飼割合%
備考
上記は1回の給飼あたりの数字である
人力餌寄せ
73.3
19.7
916
8.0
自動餌寄せ
8.3
6.0
916
0.9
6
20
0
16:00
16:30
17:00
17:30
18:00
18:30
19:00
19:30
20:00
20:30
21:00
21:30
22:00
22:30
23:00
23:30
0:00
0:30
1:00
1:30
2:00
2:30
3:00
3:30
4:00
4:30
5:00
5:30
6:00
6:30
7:00
7:30
8:00
8:30
9:00
9:30
10:00
10:30
11:00
11:30
12:00
12:30
13:00
13:30
14:00
14:30
15:00
15:30
採食頭数
乳牛1日の採食行動
人力餌寄せと自動餌寄せの採食頭数比較
累計
採食頭数
30
給餌
搾乳
25
搾乳
自動餌寄せにより採食
頭数は変化
時刻
増加
人力餌寄
自動
796
726
給餌
人力餌寄せの場合は、
口元に餌がなく、採食で
きない牛の頭数が多い
15
人力餌寄せ
試験前
自動運転
自動餌寄せ
10
5
人力餌寄せ
自動餌寄せ
7
サプリメント給与による採食の動機付け
餌寄せと同時にサプリメントを供
給
・撹拌混合し、餌寄せされた餌の上にふりかける
サプリメントは糖蜜吸着飼料を給与
・顆粒状の糖蜜吸着飼料は採食向上の他に、撹
拌により空隙が出来たTMRに入り込み、サプ
リ
メントだけの選び食いを防ぐ
8
36%食い込みが早い
サプリメント給与による採
食増で餌断面積が減少
(10:00と12:00時)
断
面
9
牛が採食し易い位置に餌寄せ
自動餌寄せ装置
サプリメント供給装置
オーガー径 φ400
餌寄せ範囲
500~600
採食可能範囲
最大900
牛の口元へ餌寄せ
範囲は飼槽縁石(牛側)より
500~600mm
餌の飛散距離
900~1500
10
牛が好む飼料の餌寄せ方法
飼料の撹拌と混合が重要
餌寄せ機
進行方向
飼槽
採食通路側
自動餌寄せ機 オーガー
部
スクリューオーガーで餌
を撹拌・混合し、スク
リューオーガを傾けるこ
とで餌を横移動させる。
θ°
餌の横移動
11
飼料の撹拌・混合効果(パーティクルセパレーターによる粒度割合比較)
◇飼料の選び食い防止
(給与TNR 繊維の粒度変化)
自動餌寄せの撹拌混合効果
・中粒、細粒の牛が好む配合
飼料の減り方が少ない。
・選び食いの程度に差があ
る。
・粒度割合の増減は直線的に
【人力餌寄せ】
変化
◇採食時間の短縮
採食時間が1時間~2時間早まる。
【自動餌寄せ】
・自動餌寄せは餌寄せの回
数
を多くし、口元に均一な餌を
戻す
12
撹拌・混合による飼料栄養割合の均一化
採食経過時間による飼料成分の変化(飼料一般分析比較)
人力餌寄せ
自動餌寄せ
13
撹拌・混合による餌寄せ方法
餌を撹拌・混合して飼槽に寄せるスクリューオーガ方式は
乳牛の選び食い防止効果と餌を均一にする効果がある。
自動餌寄せ機の特徴
・餌寄せ毎に混合し、均一な割合の餌を牛の口元へ寄せることができる
一定割合の水分、一定割合の飼料成分の餌
・給与TMRの選び食いを減少できる
・撹拌混合し、餌寄せされた餌の上にふりかける顆粒状の糖蜜吸着飼料は
餌の食い込みが早くなると共に、撹拌により空隙が出来たTMRに入り込
み、サプリメントだけの選び食いを防ぐ
14
自動餌寄せ機導入効果
1.作業時間の削減
・自動餌寄せ機による省力・無人化
・餌寄せ時間、回数を牧場の作業タイミングに合致
・餌寄せ作業の拘束より解放
2.採食量の増加と残飼料の低減
・牛の採食タイミングにあった餌寄せと採食可能範囲へ餌を移動
・撹拌混合による餌の均一性が図られ、嗜好性向上と選び食いを防止
・サプリメント給与による採食の動機付けと採食の向上
3.乳牛の健康改善
・撹拌混合による飼料の栄養バランスの適正化
(MUN値と乳蛋白質の適正範囲、変動幅が少ない)
・採食時のストレス軽減と一定割合の餌の食い込み
(口元に届く餌がある。残飼のばらつきが少ない)
・乾物摂取量の増加と乳量増
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