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表1 ISN/RPSによる2003年ループス腎炎分類
Ⅰ型:微小メサンギウムループス腎炎
Ⅱ型:メサンギウム増殖性腎炎
Ⅲ型:巣状ループス腎炎
Ⅳ型:び漫性ループス腎炎
Ⅳ-S型:び漫性分節性ループス腎炎
Ⅳ-G型:び漫性全節性ループス腎炎
Ⅴ型:膜性ループス腎炎
Ⅵ型:進行した硬化性ループス腎炎
図1 Ⅰ型:微小メサンギウムループス腎炎
図2 Ⅱ型:メサンギウム増殖性腎炎
図3 Ⅱ型:メサンギウム増殖性腎炎(IF;IgG)
図4 Ⅲ型:巣状ループス腎炎(PAS)
壊死性病変
で核の崩壊像
を認める(散在
性の黒点)
図5 Ⅲ型:巣状ループス腎炎IF;Fibrinogen)
図6 Ⅳ-S型:び漫性分節性ループス腎炎
図7 Ⅳ-G型:び漫性全節性ループス腎炎
図8 Ⅴ型:膜性ループス腎炎(PAM)
図9 Ⅴ型:膜性ループス腎炎(IF;IgG)
図10 Ⅵ型:進行した硬化性ループス腎炎
図11 Ⅲ,Ⅳ型で認められる活動性病変1(光顕)
Wire loop病変
図12 Ⅲ,Ⅳ型で認められる活動性病変1(電顕)
Subendothelial deposit
図13 Ⅲ,Ⅳ型で認められる活動性病変2(光顕)
Hyaline thrombi
表2
WHOの基準とISN/RPS2003年ループス腎炎
の新分類基準の対比
1. WHO基準
2. ISN/RPS 2003年基準
1.びまん性:50%以上の糸球体に病変を有する場合(活動性病変も非活動性病変も含んだ有病変の糸球体の割合)
2.全節性:係蹄壁の50%以上に病変がおよぶもの(WHOの分類では割合の提示はなくあいまい)
表3
ISN/RPS 2003年分類によるⅢ型とⅣ型の
分類手順(日腎誌 2004;46:383-95.)
表4 活動病変と慢性病変の定義(ISN/RPS 2003)
日腎誌 2004;46:383-95.
表5 ループス腎炎分類と腎機能予後
Kidney Int 66:2382-2388, 2004
解説
• ループル腎炎は従来1995年のWHO分類によって分類されていたが
2003年にISN/RPSによる改訂分類が発表された。この分類により
これまで曖昧であった病変の定義を明記し、特に問題となっていた
ClassⅢとⅣを定量的に分けることを明確にした。
今後はこの改訂分類が主流となると考えられる。
• ループス腎炎では、ほとんどの原発性糸球体腎炎の形をとりうるの
で病理組織学的所見と臨床データの突き合わせが重要である。
• Ⅲ型とⅣ型の区別は病変のある糸球体の割合いでなされる。WHO
では80%以上であったが改訂分類では50%以上あればび漫性と定
義されⅣ型となる点に注意すべきである(表2,3)。
• Ⅳ型は他の型に比べ腎予後が不良であるのは多くの文献で明かで
あるが、現金沢医科大学横山教授のⅣ-Gに比しⅣ-Sの方が予後が
不良とする点に関しては異論がある(表5)。