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サッカーの指導現場における
暴力根絶に向けて
STOP
暴力!!
暴力根絶
指導現場での
暴力根絶!
学校の部活動からトップレベルまで、
スポーツ指導での暴力の横行が社会問題
*大阪市立桜宮高バスケットボール部主将の男子生徒が
体罰を受けた後に自殺
*柔道女子日本代表では指導者による暴力とパワーハラ
スメントを選手15人が告発
大方針
「サッカーの活動において、
今後一切の暴力を根絶する」
指導現場での暴力を用いての指導を
しない、させない、許さない
そもそもスポーツとは
楽しみ
解放
爽快
自発に基づくもの
多くのチャレンジ
成功と失敗
挫折と達成感
安心、安全
安全・安心
子どもたちに誰もが安心・安全に
サッカー・スポーツを楽しむ環境を提供する
サッカー・スポーツの健全性を守り抜く
それを保障するのは、我々大人の責務
スポーツ指導現場の暴力行為はなぜ起こるか
ディスカッション
スポーツ指導現場の暴力行為はなぜ起こるか
日本人の精神風土
選手・保護者の中にも体罰を寛容に受け止める
精神風土がある
体罰の問題点
① 体罰は、それをしている大人の感情のはけ口であることが多
い。
② 体罰は、恐怖感を与えることで子どもの言動をコントロールす
る方法である。
③ 体罰は、即効性があるので、他のしつけの方法がわからなく
なる。
④ 体罰は、しばしばエスカレートする。
⑤ 体罰は、それを見ているほかの子どもに深い心理的ダメージ
を与える。
⑥ 体罰は、ときに、取り返しのつかない事故を引き起こす。
「ときには体罰も必要」と考えているかぎりは、体罰はなくならない。
相手に何が残る?
暴力による指導、その結果相手の心に残るものは心身の傷
恐怖心
悔しさ
苦痛
恐れ
屈辱感
緊張
不信
抑圧
不快 恨み
憎しみ
怒り
羞恥心
不安
嫌悪
劣等感
無力感
逃避
それはあなたが期待したことだったか?
「しない・させない・許さない」
未然に防ぐための方策
ディスカッション
「しない・させない・許さない」
未然に防ぐための方策
良い連鎖を創りだし、閉鎖性を取り除く
(自浄作用)
資料1
「家にいることも少なく、あまり会話もなかった父親が、私が万引きをした時
には、本気で怒ってくれて、張り倒されました。そのとき、私は父親の愛を
強く感じて、二度と万引きをすることはありませんでした。」
「子どもって、親から注目してもらうこと、気にかけてもらうことを求めていま
すね。その時、父親の愛情を強く感じたのは、いつも気にかけてくれない父
親が、本気であなたに向き合ってくれたからでしょ。あなたにとって重要な
のは、張り倒してくれたことよりも、父親が本気であなたに向き合ってくれた、
ということだったのではないですか。その真剣な向き合いは、体罰以外の
方法ではできなかったのでしょうか。ほかの方法でも、父親の真剣さがあな
たに伝わりさえすれば、同じような愛情を感じたのでないでしょうか。」
「しつけと体罰」
森田ゆり著
資料2
「おやじの背中」 俳優の清水宏次郎さん
朝日新聞コラム
「一番の思い出は、怒鳴られた時でも、殴られた時でもありませ
ん。中三で家出して先輩の家でシンナーを吸ったことがあります。
深夜、頭がボーっとしていたら、玄関がガラッとあいて、両親が
入ってきたんです。おやじは、ひとこと『帰るぞ』。冷や汗が背中
を伝いました。『絶対、殺される』と覚悟したんですが、その後、こ
の件で叱られることはありませんでした。帰りの車中、無言で運
転するおやじと、助手席に座った母のすすり泣き。これだけで効
きました。力ずくだけでは、思いは伝えられない。人の親になっ
て、そのことが痛いほどわかります。」
「しつけと体罰」
森田ゆり著
大方針
「サッカーの活動において、
今後一切の暴力を根絶する」
サッカー活動で暴力をしない、させない、許さない
取り組みの柱
1. 登録指導者による「サッカー指導現場における
今後一切の暴力を根絶する」宣言
2. 指導者登録規程の確認
3. サッカーの指導環境の改善
①指導者の指導力のアップ
②指導を受ける環境の改善
4. プロモーション
5. その他
3. サッカーの指導環境の改善
②指導を受ける環境の改善 (良い指導を受ける権利保障)
1)「全クラブへのライセンス保持者1名以上配置」の施策
●クラブユース連盟⇒加盟3年以内C級指導者
●4種⇒2005年より実施(質へのアプローチ) ※ 各連盟、種別
2)「選手/指導者=1:25-30以下」の施策
と協議・調整中
●一人一人に目を向けてほしいというメッセージ
●指導者を増やしていく。外部指導員の活用
※コーチスクエア・・・チーム⇔コーチの出会い
●補欠ゼロ・複数登録のリーグ戦整備
3)「全指導者がライセンス」の施策
●Eラーニングの開設⇒指導を続ける上ではDへ
これらが、指導者を守ることに繋がる
5. その他(予防…させない、許さないことへのアプローチ)
(1)メンター(mentor)制度
・指導現場は時にクローズであり孤独
・ライセンス取得はスタートであり、その後の日々の指導活動
において、様々な疑問や悩みが生じている。
技術・戦術指導 (トレーニング、指導)
グループマネジメント
チームの運営、保護者・その他協力者との連携
安心・安全
その他
・指導者に対し、すぐに相談できる
信頼のおける相談相手(mentor)が必要
(2)安心・安全担当者(Welfare officer)の配置
“ウェルフェアオフィサー”とは、
子供の安心・安全を保証する仕事をする人。
ー 子どもの安全保護の研修を受けた人材 ー
該当団体での啓発・予防、問題への対応
大会・リーグ等での啓発・予防、問題への対応
窓口に寄せられた事例に対し、連携して対応
その他
JFA主催大会で“ウェルフェアオフィサー”を配置
・高体連・中体連他連盟主催の大会に要請
・大会要項に引率指導者の守るべき遵守事項を掲載
47FA・各クラブに配置
• ◆指導者が選手を引率する際の
「留意事項or遵守事項or注意事項orその他」
・選手個々の権利、尊厳及び価値を尊重し、平等に取り扱うこと
・選手の福利及び安全を再優先で扱うこと
・身体に対する暴力行為を行わないこと
・不適切な言葉を使用しないこと
・身体に対する暴力行為や不適切な言葉の使用を
放置しないこと
※上記事項に反する行為が行われた場合は、当該チーム・指
導者・選手等に対し、大会役員(ウェルフェアオフィサー)に
より事情聴取が行われる場合がある。
(3)健全育成クラブ基準
クラブの規範、ルールの設定
有資格指導者の配置
適正人数での指導
安心・安全に対する配慮
メディカルサポート体制
リスペクトの取り組み
その他
望ましい基準(努力目標)の提示、価値のプロモーション
望ましい基準を満たしたクラブに対し、内外にプロモーション
望ましい基準を満たしたクラブに対し、メリットの提供
(小さな組織であっても誠実に達成できる基準)
制度化も必要かもしれないが、制度
だけで解決する問題でもない
Players First !!
Respect
子は親の鏡 Children learn what they live
ドロシー・ロー・ノルト
批判ばかりされた 子どもは
非難することを おぼえる
しかし、激励を受けた 子どもは
自信を おぼえる
殴られて大きくなった 子どもは
力にたよることを おぼえる
寛容にであった 子どもは
忍耐を おぼえる
笑いものにされた 子どもは
賞賛を受けた 子どもは
ものを言わずにいることを おぼえる 評価を おぼえる
皮肉にさらされた 子どもは
鈍い良心の もちぬしとなる
フェアプレーを経験した 子どもは
公正を おぼえる
友情を知る 子どもは
親切を おぼえる
安心を経験した 子どもは
信頼を おぼえる
可愛がられ 抱きしめられた 子どもは
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世界中の愛情を 感じとることを おぼえ
「いかに教えるかではなく
いかに納得させるか」
アーセン・ヴェンゲル
国内外のサッカー界において顕在化する問題に対して
性的犯罪
不平等
ドラッグ
ドーピング
いじめ
差別
八百長
暴力 ハラスメント
暴言
環境整備
予防、啓発、プロモーション
・対応、教育、啓発担当者(ウェルフェアオフィサーの設置)
・規定新設、見直し
・マニュアル整備(リスクマネジメント)
・窓口体制整備(whistle blowing機能)
・実地トレーニング実施
・プロモーションツール作成・掲示
・Anti-差別/暴力根絶Day設置
・他団体、自治体等との連携
観察、評価、修正
リスペクト・フェアプレー委員会
規律、裁定、技術、審判
スポーツ医学委員会、インテグリティー協議会
地域、47FA、Jリーグや各連盟、クラブ、各種関連団体との連携